ヒスタミンが悪さしてる? | 慢性疲労症候群の娘、見守る家族の思い

慢性疲労症候群の娘、見守る家族の思い

体位性頻脈症候群、慢性疲労症候群、自己免疫疾患の娘を持つ母です。
2020年夏(当時高校二年)に発症し、現在は自宅療養中。
主な症状は倦怠感、易疲労、ブレインフォグ、体温調節障害、光、音過敏です。治療を模索しています。

 
こんにちは。

最近の娘の主な症状は、
倦怠感、易疲労感、ブレインフォグ、音・光過敏、体温調節障害、時々目眩です。

今年8月から抗ヒスタミン薬のレスタミンコーワを飲み始めたら強烈な倦怠感が和らぎました

飲むキッカケになったのは、X(Twitter)上でコロナ後遺症の治療として抗ヒスタミン薬を飲んだら倦怠感やブレインフォグが回復したというツイートを数多く見たからです。

レスタミンコーワなら市販薬で手に入りやすいため、自己責任で試してみることにしました。

数日間、就寝前に飲んでみたら朝起きた時の倦怠感が少し和らいだと感じ、それから朝、昼にも服薬するようになりました。始めは眠気がでたので朝昼の量は少なめ、現在は慣れて眠気はほぼ無いので量を増やしています。

そして 先月から都内大学病院循環器内科の主治医にレスタミンコーワを処方してもらっています。さらにH2ブロッカーのファモチジン(後に記載あり)も処方されています。

⭐ヒスタミンはどんな働きをしているのか
⭐増えてしまうとどんな悪さをするのか
⭐なぜ娘の体内(脳内)に溜まっているのか

得た情報をメモとして残しておきたいと思います。
(間違っているかもしれませんので、参考までにお読みください)


⭐ヒスタミンとは
肥満細胞(マスト細胞)に存在する
脳では神経細胞、グリア細胞に発現する
血液中の好塩基球、胃粘膜の細胞にも存在する
血液脳関門の透過性を亢進する働きがある
中枢神経系では覚醒、興奮をもたらし、血圧や痛みの調節に関与している
血管拡張、発赤、発熱、腫脹、疼痛作用がある
アレルギー反応を起こす
作業記憶を改善する作用がある
H1、H2、H3、H4受容体がある
それぞれの受容体を介して(結合して)作用する


・H1受容体(アレルギー反応の主要原因)
受容体を介する機能として、
覚醒作用、食欲調節、飲水調節、体温調節、
平衡感覚調節、神経内分泌調節、痙攣抑制などがある
H1阻害薬はレスタミンやアレジオンなど第一世代、第二世代の抗ヒスタミン薬である

・H2受容体
胃では胃壁に存在し胃酸分泌(促進)に関与する
血液脳関門の透過性を亢進する働きがある
神経細胞に対して興奮性に作用する
H2阻害薬は胃潰瘍治療薬のファモチジンなどである

・H3受容体
主に中枢神経系に発現しヒスタミン神経終末部からのヒスタミン遊離を抑制する働きをもつ
各種伝達物質アセチルコリン、セロトニン、ドパミン、ノルアドレナリン、グルタミン酸、GABAの遊離を抑制する
阻害薬はアルツハイマー、ADHD、統合失調症、多発性硬化症薬などがある

・H4受容体
免疫系の細胞に発現が多く見られ、炎症やアレルギーへの関与が考えられるが、まだ確証が得られていない
阻害薬はリウマチ等の自己免疫疾患治療薬の可能性がある


⭐ヒスタミンが増えすぎると
・吐き気が出る
=ヒスタミンが脳の延髄にある「嘔吐中枢」を活性化する。吐き気止めには抗ヒスタミン成分が入っている

・炎症がおきる
=気管支喘息、胃潰瘍、花粉症、ヒスタミン中毒など

・脳内で炎症がおきれば
=覚醒作用、食欲調節、飲水調節、体温調節、
平衡感覚調節、神経内分泌調節、痙攣抑制の
バランスが崩れ、あらゆる不定愁訴が現れる可能性がある
 

⭐なぜ娘の体内(脳内)に溜まっているのか
何らかのストレスやウィルス感染などがあると、人間の体は生体防御反応として免疫反応(炎症反応)がおきます。

そして、この免疫反応によってヒスタミンが生成されます。作られたヒスタミンによって更に免疫反応が促進されるというループが出来上がります。

こうして体内(脳内)にたくさんのヒスタミンが放出され、炎症が広がっていったのだろうと想像しています。

また、ヒスタミンH2の作用として血液脳関門
(本来ならば脳血管から脳神経細胞へ有害な物質が移行しないように、血液と脳の組織液との間にある物質交換を制御する機能。ブドウ糖やアミノ酸などの栄養素は選択的に透過し、毒物や薬物は血中に戻される)
の透過性を亢進する働きがあるため、脳神経細胞へ血中の良くない物が入り込んで、更に脳内炎症が強くなったのではないかと考えられます。

ちなみに小麦にも血液脳関門の透過性を亢進させる働きがあるようです。

レスタミンコーワは第一世代の抗ヒスタミン薬であり、血液脳関門を突破して脳神経細胞に入りやすい薬です。脳内のヒスタミンにも作用するということ。

娘がレスタミンコーワによって倦怠感が和らいだのは、ヒスタミンによる脳内炎症のループが抑制されているからなのではと考えます。

さらにH2ブロッカーであるファモチジンにより、血液脳関門の亢進が抑えられ、脳神経細胞に血液中の良くない物が入らないよう抑制されているのかもしれません。

娘の病態のほんの少しですが、理解できたように思います。

 「注」
抗ヒスタミン薬には相性があるようで、 どの抗ヒスタミン薬で効果がでるかは人によって異なり、かえって副作用が強めに出てしまう人もいるようです。


循環器内科医師から聞いたのですが、体位性頻脈症候群POTSの患者さんの中には、ヒスタミン代謝の悪い人がいるそうです。娘もそうなのかもしれません。

体調の底上げに繫がったのは、抗ヒスタミン薬だけでなく春から服薬を始めたドグマチール(食欲増進)、フロリネフ(体内水分保持)、デエビゴ(睡眠対策)などの相乗効果もあると思います。


 《参考までに服薬中の薬》
フロリネフ=体内電解質バランス(塩分)を保持
レスタミンコーワ=H1ブロッカー
ファモチジン=H2ブロッカー
インデラル=頻脈を抑える
デエビゴ=睡眠薬
ビオスリー=酪酸菌の整腸剤
ドグマチール=胃の活動促進
 
《サプリメント》
VC、VD、VB12、VB6、アリナミンA(VB群)、亜鉛
メラトニン