私はNHKのプロフェッショナルという番組が好きで、録画で撮りためて時間のある時に見ています。
今回見たのは気仙沼のカキ養殖のプロフェッショナル、畠山重篤さん。
まるでソクラテスかアリストテレスのような風貌。
なんとあとを継いでる息子さんの名前は哲さん!
海の男というより求道者のようです。
高度成長期に赤潮が発生して、フランスの視察からヒントを得て森を再生させることで蘇らせたという実績の持ち主。
森にダム建設計画があった所を、海と森との相関関係を調査することで議会を動かし、中止させて、さらに森の再生に取り組んだ人なのだそうです。
その時その調査費用を、彼のお母さんが新しい船を買うためにと貯めていたお金を差し出したんだというエピソード。
お母さんはどんなときにもいつも笑顔を絶やさず、いつも上を見ていなさいと息子に言い続けたんだとか。
そのお母さんは、3.11の津波で犠牲になったという。
でも、それが海なんだと。
海を信じるんだと。
震災後、壊滅状態になったカキの養殖を先頭に立って再建に奔走して、体調を崩してからは息子さんがあとを引き継いだというお話。
もう涙なしには見られません。
でも、その涙はほんとに深い感動から来たものです。
人間てすごいなって。
これ、本当の愛だなって。
魂が揺さぶられるってこういうこと言うんだな、と思いました。
私も私にとっての海を信じて前に進みたいなと思います。