2013年/アメリカ/179分
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マーゴット・ロビー、マシュー・マコノヒー、ジョン・ファヴロー、カイル・チャンドラー、ロブ・ライナー、ジャン・デュジャルダン、ジョン・バーンサル、他
おすすめ度(5点中) → 3.9点
――― あらすじ ―――――――
80年代後半のウォール街。証券マンのジョーダン・ベルフォートは26歳で会社を設立すると、富裕層をカモにそのモラルなき巧みなセールストークで瞬く間に会社を社員700人の大企業へと成長させ、自らも年収49億円の億万長者となる。ドラッグでキメまくり、セックスとパーティに明け暮れた彼のクレイジーな豪遊ライフは衆目を集め、いつしか“ウォール街の狼”と呼ばれて時代の寵児に。当然のように捜査当局もそんな彼を放ってはおかなかったが…。(allcinemaより)
――― 感想 ―――――――
金、ドラッグ、セックス。この3つでほぼできているので楽しくないはずがない。ディカプリオは最高だし、女性の裸がいっぱい出てくるのも嬉しい限り。マーティン・スコセッシらしく音楽が印象的でしたが、時々挟まれる“縦ノリの曲”が微妙に合っていないような気がしたのは僕だけでしょうか?
実は楽しいだけで終わると思っていたんですが、観終えて一点だけ気になることがありました。
劇中ディカプリオ演じる拝金主義者ジョーダン・ベルフォートが「このペンを俺に売ってみろ」と言います。
後につるむことになる荒くれのブラッドは「名前を書け。ペンが必要だろう」と言い、ペンを買わざるを得ないシチュエーションを作ります。
ラストにジョーダン・ベルフォートはセミナーを開いていますが、その受講者たちに同じくペンを売ってみせろと言います。彼らは「このペンは素晴らしくて云々」とキレイごとを並べます。
と、ペンを売ってみせろシーンが2回出てくるんですが…。
最初にペンの話が出た時、僕はキレイごとを頭の中で考えました。
で、映画を観終えてしばらくたってから、自然とキレイごとを並べようとするこの思考回路って何?と気持ち悪くなってしまったのです。これは普段仕事などで白々しいプレゼンを行ったりするときの気持ちにも似ています(笑)。
今作の主人公ジョーダン・ベルフォートはクズ株を売ったり、株式操作をしたりで大儲けしている野郎なんですが、純粋な拝金主義者です。世の中のキレイごとには一切支配されていません。
▲そのベルフォートの右側にアメリカ国旗がたなびいているのが、いやらしい感じですな。
▲ドラッグ中毒でもあり、レモン174のくだりは声を出して笑ってしまうぐらい愉快でした。
▲序盤にちょっとだけでてきたマシュー兄さんが印象的でした。
人の金をまきあげてのし上がっているのでベルフォートたちは鬼畜以外の何者でもないのですが、映画的には実に魅力的なんですよね。
観ている間はとても笑えましたよ。
ペンのことでモヤ~っとしたままですが、これでお終いです。