アイアン・スカイ | 記憶のための映画メモ

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こんにちは!
大好きな映画も数日で忘れてしまう我が記憶力。
ユルユルの脳味噌に喝を入れるための映画ブログです。

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アイアン・スカイ


2012年/フィンランド・ドイツ・オーストラリア/93分
監督:ティモ・ヴオレンソラ
出演:ユリア・ディーツェ、ゲッツ・オットー、クリストファー・カービイ、ペータ・サージェント、ステファニー・ポール、他
おすすめ度(5点中) → 3.6


――― あらすじ ―――――――
2018年、再選を目指すアメリカ大統領の人気取り政策によって月面へと送り込まれた黒人モデルのワシントン。しかし彼がそこで見たものは、月へと逃亡したナチスの残党によって築かれた第四帝国の秘密基地だった。彼らは着々と軍備を増強し、地球侵略の機会を窺っていた。そんな彼らに捕らえられ、月面ナチス軍のガイド役を務めさせられるワシントンだったが…(allcinemaより)


―――  感想  ―――――――

思ったほど馬鹿映画じゃなかったですね。

ナチス風刺映画ではなく、アメリカ風刺寄りな映画でした。最近、こんなのばっか観てる気がする(笑)。


アメリカ大統領(女)は大統領再選をかけて、月面へ黒人宇宙飛行士を送り込む。

これは宣伝活動という大義と、裏の目的として、新たなエネルギー資源“ヘリウム3”の調査を狙ってのことだった。

でも月に行ったら、そこには何とナチスの基地があったのだった!


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▲ナチスの基地。


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▲ナチスの存在にビックリするのも束の間、宇宙飛行士はナチスに囚われる。

僕は全然ミリタリーオタクじゃないので、この映画の魅力と謳われる“美術的な魅力”にほぼ無反応でした(笑)。


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▲今作の主人公なのかな?黒人宇宙飛行士のジョージ・ワシントン。


ナチスに尋問をうけるジョージ・ワシントン。

ナチスはジョージが持っていたスマホがとんでもないテクノロジーを持っていることを知ると、

テクノロジー調達のために、ジョージを案内役に、ナチス次期総統クラウスと地球学者レナーテを地球に送り込むのだった。


にしても、戦争に負けたナチスドイツはこっそりと月へと逃亡し、

そこで基地を作っていたっていうのがこの物語の基本的設定なんですが、

独自に発展を遂げたナチスの科学と、ナチスの面々が装備する武器とかが、

とてもアンバランスだな~と思いました。でも!そういう勘ぐりはナンセンスな映画ですね(笑)。


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▲ナチスの次期総統クラウス(右)と地球学者のレナーテ(左)は地球へと。ちなみにこの2人は婚約してます。

真ん中はナチスの科学で、白人化させられたジョージ・ワシントン。この辺まではナチス風刺ですね~。


地球にきたクラウスとレナーテは、広報官を通じて大統領に接触。


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▲レナーテは選ばれた民アーリア人として、演説をかます。

演説はおいといて、レナーテが可愛い(ムホホ)。


突然のナチス登場に、大統領は“これこそ選挙に使える”と考え、プロモートに利用していくのだった。

このアメリカ大統領は共和党ですね。のちにジョージ・W・ブッシュって名前の戦艦も出てくるし。


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▲かくして、一時的ではあるが、宣伝活動の連合チームが出来上がる。

左から、クラウス、アメリカ広報官、レナーテ、アメリカ国防長官(だったかな?)、アメリカ大統領。



まぁその後のストーリーをかいつまんで書いておくと

レナーテが自分の思想が間違っていたことに気付き(それを必死に伝えていたジョージ・ワシントンのおかげでもある)、クラウスと共闘できなくなる  クラウスに惚れたアメリカ広報官は、クラウスに迫るもフラれる  クラウスの上官(現総統)がクラウスが働いているか確認にくるんだけど、クラウスの謀反により殺される(クラウスが総統になる)  クラウスが地球のテクノロジーを持ち帰り月へと帰還  月からのナチス軍とアメリカ軍のバトル勃発(アメリカ広報官の失恋復讐バトルも兼ねている)  アメリカ軍が苦戦をしいると、世界各国から戦艦が助太刀にきて地球連合軍が出来上がる(ただしフィンランドは軍事介入しないというフィンランドの監督ならではの設定あり)  地球軍が月を爆撃(女子供たくさん死亡。地球軍の勝利。その傍らで、クラウスとレナーテのマンツーバトルもあり)  月のエネルギー資源“ヘリウム3”を巡って地球軍が仲間割れ。地球も壊滅状態に  月に残されたレナーテとジョージに恋が芽生える。生き残った者たちと一緒に、ここから再スタート的なノリ。


みたいなストーリーでした。


映画を通してみてみると、前半がかなりダルイのに対して、中盤から盛り上がっていきます。

月と地球の行き来がとにかく一瞬だったのが気になったし、レナーテがナチス思想の間違いに気付く流れも軽い。レナーテとジョージの恋愛に発展する流れもかなりテキトーだけど、地球軍が仲間割れして全滅していく様は、見応えありましたよ。まぁ皮肉たっぷりな映画でしたね~。