午前7時25分 同じマンションの3年生の女の子が我が家にピンポンしに来る


息子は慌ててランドセルを背負い

水筒を斜めがけにし(夏の間は持っていけるのだ)

一年生だけが着用義務のある黄色い帽子をかぶって出て行く


うちのマンションには二年生だけが2人、他の学年は1人ずつ小学生がいる(7名)

高学年は部活だったりするがそれぞれ誰かしらと約束していっていて

息子は近所のマンションの大グループにまじっていっている


玄関から下を見れば女の子と二人ゲームの話をしながら歩いていく


後ろから4年生の男の子 すかさず声をかける「おはようございます」

人懐っこい笑顔で「おはようございます」といってくれる彼は

いずれ照れて挨拶してくれない日がくるんだろうな


子供たちが持っている水筒にはお茶かお水が入っていて

お母さんたちの愛情とも思える氷がからからと音をたてる


あちこちで「からから」と音がする

小学生だ


傘を引きずる音がする

小学生だ


子供を守るのは地域の目

こうやって積極的に声をかけて

顔を覚えてあげていれば

そして相手にも覚えてもらえば

誰かに連れ去られそうな時に気づいてあげられる

本当に怖いと声なんて出ないんだから

その恐怖を感じ取ってあげられるかもと


チカラになれないかもしれないけど

チカラになりたいから


今日も私は子供たちに声をかける

「まただよ、あのおばちゃん」ってうんざりしてる子もいるだろうけど


それでもやっぱり

何があるかわからないこの世の中で

無力な私に出来る数少ないことだと思う


いってらっしゃい

今日も一日 楽しいといいね

帰ってきたらまたおかえりなさいっていうからね


ランドセルの中身が揺れる音がする


…忘れ物だな