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おもいでのおと

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 昨夜はお菓子も食べてお腹が空かなかったのと疲れていたこともあって、夕食抜きで寝てしまった私たちですが、今朝は元気に目覚めます。ラ・チリエッジーナ・ライフスタイルホテルの朝食には、

スフォリアテッラやチョコレートまであって、シャンパンも飲めるようになっていました。スフォリアテッラはカリッカリッで、昨日買った有名菓子店のものよりも気にいってしまった私とRちゃん。他のお客さまたち、ごめんなさい。スフォリアテッラ、私たちが食べてしまいました!


さて今日はまずはカポディモンテ美術館に行きます。ナポリを堪能できるのは今日一日だけなので、アルテカードがありますが、時間の節約のためバスは使わず、タクシーを使います。ホテルでタクシーを呼んでもらって、丘の上にある美術館まで15EURO。 



カポディモンテ美術館も名作だらけです。



ですが、私のお目当ては、カラヴァッジョの「キリストの笞打ち」です。光の中に白く浮かび上がるキリストの体と、深い暗黒の背景との対比が、キリストにこれから起こる数々の苦難を暗示しているかのようです。

この作品は、当時のナポリ画壇にとても大きな影響を与えたと言われています。

昨日の「聖ウルスラの殉教」に、この「キリストの笞打ち」。ナポリで描かれたカラヴァッジョの作品を、ナポリで観る。こんな贅沢なことができるなんて!このナポリに来れたことに、本当に感謝の思いしかありません。


さてカポディモンテ美術館はもともとは宮殿だったので、とても広くて、私たちはちょっと迷子になりそうでした。

カラヴァッジョ以外の作品もじっくり鑑賞して、またタクシーで丘を下ります。今度の運転手さんは、私たちにミントを勧めてくれたりと、とても気さくな楽しい人でした。


今日のお昼ご飯は、まだ食べてなかったナポリピザ。レジーナさんに教えてもらったミシュランを取ったことがあるという「PALAZZO PETRUCCI Pizzeria」に行きます。中はお客さんでいっぱいでしたが、広場にある屋外席なら空いているとのことで、迷わず外の席にします。お隣を見ると、ピザがものすごく大きかったので、マルゲリータと名物だという揚げピザを3人でシェアすることに。これにワイン、コペルト、サービス料がついて26.4EURO。ナポリピザとしてはちょっと高いのかも知れませんが、ここのピザは、今まで食べたなかで、いちばん美味しいピザでした!




美味しいピザのあとは、スパッカナポリを散策します。何を見ても楽しい街です。昨日、レジーナさんと散策した時に目をつけていた食器屋さんにも行き、それぞれお気に入りのお皿を買いました。手書きなので、同じ絵柄でも一枚一枚が違うのです。あーだこーだ言いながら、吟味するのも楽しかったです。


楽しく散策しながら、次はサンセロヴェーゼ礼拝堂に向かいます。ここも大行列でしたが、ちゃんと日本から予約していたので、スマホのチケットを見せるだけでするりと入場できます。もともとは行くつもりはなかったのですが、ナポリの旅行記を書かれている方々が必見と絶賛していたので、急遽予約をいれたものでした。この礼拝堂はこじんまりとしていましたが、その「必見」なのが、アントニオ・コッラディーニの「ヴェールに包まれたキリスト」という大理石の彫刻。十字架から下ろされて、ヴェールに包まれたキリストの姿を彫っているのですが、そのヴェールの繊細さと透けた感じが、とても大理石とは思えないのです。素晴らしい作品でしたが、予約が必要で、滞在時間は30分。狭い礼拝堂にはたくさんの見学客。ツアーで来た人たちもたくさんいたようです。入場料が3人で23EUROは、ちょっと高いかなと思いました。

 観光客でごった返していた礼拝堂を出たあとは、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会です。この8角形の教会は1602年に、慈善活動の拠点として、7人のナポリ貴族よって建設されたもの。この教会にカラヴァッジョの「慈悲の七つの行い」があるのです。この作品は、同時同画法で、新約聖書にある慈善行為が描かれています。カラヴァッジョの生涯で、いちばん高い報酬だったそうです。




この作品は実は、画集で見ている時にはあまり心惹かれなかったのです。ですが、カラヴァッジョが描いた当時のままの場所にあり、天井の高い礼拝堂に掲げられこの作品を、祭壇の前の席に座って、下から眺めると、画面いっぱいに描かれている七つの慈悲の行いが、人でいっぱいのスパッカナポリを表しているようでもあり、この場所で観るからこそ分かるものがあるのだと思いました。礼拝堂は暗くて、外の喧騒が信じられないほど静かで、ひんやり冷たく、見学者も私たち以外にほんの2.3名だけ。特別な時間のように思えました。

 ナポリなど行くことはないと思っていたのに、これでナポリのカラヴァッジョをすべて観ることができたのです。Rちゃん、三子、ここまで付き合ってくれて、本当にありがとう。快く行かせてくれた夫にも心からありがとうです。


 ナポリでの私のミッションも無事に終わったので、あとは楽しく街巡りです。三子の希望で普段は足を踏み入れたこともない、ハイブランドのお店もいくつか覗きました。


 さて晩ごはんは、やはりレジーナさんお勧めの「LOCANDA  Ntretella」へ。オーナーが野菜畑を持っていて、新鮮な野菜を使っているとのこと。とても楽しみでした。魚屋さんで美味しかったミニタコ煮込み、タコのサラダ、いかのグリル、ハウスワイン一本、リモンチェッロ、お水を頼んで57EURO。途中、流しのおじさんが席までやって来て、「フニクラフニクラ」を一曲歌ってくれて2EURO。ただこのお店は私たちが予約した19時にはまだ座席が空いていたのに、トイレに近い奥に案内されたことで、ちょっと残念な気持ちになりました。でもここは、社会人になった三子がご馳走してくれました。ありがとう、三子!


食後は、夜でも安全と教えてもらったサンタ・ルチア通りまで歩いて、夜のナポリ湾を眺めました。今日も本当に楽しい一日でした。