東チベット旅概要③ 移動、そして移動(と恐怖のニーハオトイレ) | 世界一周行ってきます!と果たして言う事ができるのだろうか
☆3日目



朝6時から、またバスでの長距離移動。

もううんざりだ。




食事もうんざり。


長距離バスのお昼ご飯はいつも決まっていて、小さな食堂で、

25元(420円)のバイキングか、
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20元(340円)のカップラーメンの二択。
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時間が遅いとバイキングは残り物ばかりになってしまい、カップラーメン一択だ。


中国人の食べる速さは驚異的で、多分ちゃんと噛んでいない。

だから休憩時間が短いのだ。





そして、トイレもうんざり。


例外なくニーハオ&ボットンのダブルパンチトイレット。


ニーハオとは、個室の敷居がほとんどなく、お隣さんと、ニーハオと言い合うことができる距離感でするトイレのこと。


不幸中の幸いなのは、灯りが暗すぎて、いろいろよく見えないことだ…


そしてそして、最大のうんざりポイントは、悪路!


ぼくが乗っているのは、名古屋駅発セントレア行きレベルの大型バス。


それが、ガタガタ砂利道(片側を見ると底なしの崖っぷち)を、超亜音速でかっ飛ばすのである。

さらに、すれ違う車、抜かしていく車もすべて、超亜音速!
抜かしていく車に関しては光の速度を優に超えているのではないか。



しかし、まあ、よくこれで事故らないな…


と思いきや、この旅行中9日間で2度も目の前で追突事故を目撃した。
(一度は血だらけの運転手が車から出てきた瞬間)

やっぱり事故るのである。




さて、うんざりがピークに達した午後3時(きのうに引き続き、10時間あまりの移動!!)。
ようやく、ガンズーの街に着いた。


前回、仏の様に優しい中国人、通称“ブッダ”との出会いをお伝えしたが、今回は“ハイテク坊主”の登場だ!





四川省・ガンズー。

硬く、狭く、リクライニング零度のバスのシートにおさらばし、開放感が心を満たす。


生きてる!


さて、きょうはこの街で一泊するというのが、当初の予定。

しかし、いい感じのホテルが見当たらず、ひとまず翌日乗る乗り合いバスの確認をしにバス停へ(乗ってきた大型バスの発着所とは別の場所)。



するとそこには、先ほど別れたはずの“ブッダ”がいるではないか。


彼は、いつものように優しく微笑むと、



“どこに行くんですか”



と、僕たちに聞いてきた。

あした、アチェンに行くつもりで、バスの確認をしに来たことを告げると、ブッダは隣にいた僧侶となにやら話しを始めた。


濃いオレンジ色をした、ジェダイの騎士みたいな袈裟を羽織った、マジな僧侶。



話し合いが終わると、ブッダはこう言った。




“彼(僧侶)はアチェンにいく人を探してるよ。
しかし、今、出発するって”




(今からか…長いバス移動のあとで疲れてるんだけどなあ)



と、思ったが、ブッダから連なるこの流れに乗るのも悪くない。

行き当たりばったりな感じが、いいではないか。

よし。行っちゃおう。


かくして、若い2人組の僧侶とバスを相乗りし、出発。



ブッダとはここでサヨナラし、目指すはアチェン。
この旅行、初の観光スポットである。


さて、また4時間の移動である…


つづく