今朝も早朝6時半過ぎ頃からセミが鳴き始めており、青い空と白い雲の景色とともに
真夏の雰囲気が充満しています

音楽療法の実践先は様々ですが、認知症含む高齢者を対象とした研究を主にしてから
施設訪問、地域活動、個人宅訪問、予防型診療所訪問などをお訪ねしています
グループホームや地域活動などは9名~10数名の対象になりますので、お一人おひとりと
関わりを持ちながら進行し、現場関係者も2,3人おられますので経過と結果を共有する
ことができることになります。

前回の参加された人から、「天照大御神の歌はご存知でしょうか?父との思い出があり
もしご存知でしたら教えていただきたいのですが・・・」というリクエストがありました。
実践では歌唱したことが無く、頭の片隅の記憶にはそのような歌があったように思いましたが、
先ずは自宅の資料を探してみました。

尋常小学唱歌の古本の1年~6年までの目次を見ていくと、『文部省 新訂尋常小学唱歌
第六学年用』に「天照大神」の歌として掲載されていました。
他には、「朧月夜」「我は海の子」「故郷」など現在も歌い継がれている曲もありますが、
「明治天皇御製」「日本海海戦」「出征兵士」などの戦前を歌う曲も多く掲載されています

個人の思い出に音楽が関わっていることが多いことは研究からも実践からも理解しています。
いつもおひとりの思い出に寄り添う音楽療法の関わりを大切にしたいと思っています。
お父様との様々な思い出が「天照大神」という曲を通し、あらためて新鮮な記憶として上書きされて、
「心の対面」が叶ったように感じました。感謝される笑顔は幸せの連鎖になります

今読んでいる『なぜ ヒトだけが幸せになれないのか』(小林武彦・講談社現代新書・2025)から・・。
‘人生の終盤を迎えたヒトは、死との物理的な距離が短くなっているにもかかわらず、
落ち込んだりしていることななく、逆に自己肯定的で他者に対する感謝や利他的な精神に
あふれてくるというものです(1989年にスウェーデンの社会学者ラルス・トルンスタム氏の提唱)’

その自己肯定感には、自分の長い人生にまつわる思い出が想像以上に巡っているのでは・・、
と思います。その中で音楽とのつながりが多くあった社会だったように感じています