昔からある噂
私は小さい頃、可愛かった。
そのせいか嫉妬がひどく、殺人未遂に何度か遭った。
男に纏わる話は、本当に気持ち悪いくらいの嫉妬で殺意を興すらしい。
男運はそれほど有るわけでもなかったようで、40過ぎても未婚のままだ。それでも、奴等は私に好意を抱く男なら誰でも良いようで、私に誰も近づけないようスパイ工作に勤しむ。
「男がいる」という噂は私に常につきまとい、独り身を謳歌しているとでも思われているらしい。
そんなに男が欲しいなら、いくらでもいるはずだが、「私を気に入る男」じゃないと満足しないのだろうか?
頭が可笑しい女は、「私を気に入る男」が好きなのか、私の運命(金持ちになり易い)が羨ましいのか。
「私を気に入る男」に聞いてみたいものだ。変な女(もしくはホモ)から、「金を毎月せしめられて」いるのではないかと。
弟の安否は不明だが、弟が一人いる。私の男のふりを弟がしていたら、そいつは偽者か、金欲しさの哀れな弟だろう。
子どもがいる弟には、金が確かに必要になってくる。子どもがいない私は、子どもを産み育てる費用を捻出する必要は無く、もしかすると金持ちの部類にいるのかもしれない。
さて、それほど金が欲しいのは、何の為か。