自白装置は私には必要無い
自白は、犯罪者に行わせる警察の仕事だ。
私は犯罪者ではない。今も昔も犯罪をしたことは無く、監獄に入った友人もいない。監獄の近くに住んだ事も無い。
両親も普通の商売人で、監獄の世話にはなっていない。
親類はわからないが、我が家では犯罪者は一人もいない。
東郷嘉奈の家族に犯罪者はいない。
私には「自白する事柄」が無い。
なので自白装置を使用しても、何も出て来ない。
まだ何か質問が有るなら、私を警察署に呼び出して面と向かって訊ねてほしい。これはそれほど難しい事なのだろうか?
私は両足両手があり、口も耳も健常者で、視力は悪くても見えはする。
恐いのは、私が嘘をつく事だけなら、嘘発見器でもかけたら良い。それと事実に基づく証拠を突きつけたら良い。
何も犯罪証拠が無いはずで、有るというなら私に突きつけたら良い。
それから正々堂々と、私の作品たちを取り上げたら良い。どこの誰の作品になっているのか、私も知りたいからだ。
私が誰かを殺害して作品を奪ったというなら、誰が死んだかを教えてもらいたい。
全てを突きつけたら、スッキリするはずだ。
私も笑顔で投獄されよう。
ここに住所を書いても一向に構わないが、鷺ノ宮駅が最寄り駅だと知らせておく。
一昨年年末までは野方駅が最寄り駅だった。
逃げてはいないし、区役所でも簡単に私の居場所がわかる。
直接訊いてほしい。私が嘘をついているかどうか、確かめてほしい。