ヒーリングミュージック100選「Peaceful Journey」~ジョナサン・ゴールドマン | 過去問で目指せ合格❗️毎日1問リラ検クイズ

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日本リラクゼーション業協会主催の「リラクゼーションセラピスト認定試験」、通称リラ検の過去問、予想問題を中心に、毎日一問、出題していきます。

今日はジョナサン・ゴールドマンの「Peaceful Journey」をご紹介します。

本作は氏の著作である「奇跡を引き寄せる音のパワー」の付録CDに収録されている作品。
あくまで付録...なんですが、アマゾン・ミュージックにあるゴールドマンのアルバムタイトルよりもずっといい。

本書のために書き下ろされた作品とのことで、サウンドの設計についての詳しい解説も書かれています。

 


自然音(せせらぎ、鳥の声)もパーツのひとつとして使われてはいますが、「自然=癒し」といったステレオタイプ的発想ではなく、自然音の「音」としての特性を生かしつつ、楽音とのバランスもとれていて、音空間全体の調和がとても心地よい。
ゆったりとうねる音の波間に身をゆだねて、空間を漂っているようなそんな気分にさせてくれます
こういう曲がフェイシャルサロンで流れていると、心からゆっくりできそうでいいな~と思います。

◆J.ゴールドマンの作品群

 

ゴールドマンは音楽家というよりも、音の治癒効果を研究しているいわば代替療法家。
サウンド・ヒーリングの世界的権威、と本の著者紹介には書かれています。

アマゾン・ミュージックには40近いアルバムタイトルが公開されていますが、チャクラだとか、マカバだとか、レイキだとか、インド・東洋思想に依拠した作品が多く、だいたいは想像通りの瞑想系サウンドです。

<ゴールドマンの作品、こんなにたくさんあります…>

 

瞑想系は、使用説明書に従って瞑想(あるいは心を治療)するための実用音楽。


たとえば「Crown Chakra - Diamond Light」という曲名なら、頭頂部のチャクラを意識しながらそこに丸くひろがる光の輪をイメージする、とかなんとか、なにかの瞑想テーマがあります。


あくまで実用なので、聴いていて綺麗か、心地よいか、というと必ずしもそういうわけではありません。

またサウンド・ヒーリングの世界では「人の声」による癒しの技法を「トーニング」というそうですが、作品には人声が多用されていて、日本人的には読経や声明を想起させるのが面白い。

これなんかはまさに声明(しょうみょう)ですが、クリスタルボウルをフィーチャーした作品で、音がきれいなので個人的にはお気に入り。

 

 

 

<クリスタルボウル(=水晶鉢)はこういうやつです>

またなかには実験的な作品もあって、たとえば「Dolphin Dreams」はアルバムといいながら、1曲65分というエンドレスなつくり。

 


波の音から始まり、心臓の鼓動のような音が鳴ってきて、さらにトーニングらしき人の声がかぶさってきて...
これはもう、音楽ではなく音そのもの、です。

波動療法的な根拠に基づいて設計された作品ではあるんでしょうが、聴いていて、決して心地良くはない。
作業をしながらヘッドホンでずっと聞いていましたが、かなり騒々しくもあり、サロンには全然向きませんね。

寝させない、作業に集中させる、という意図なら成功しているとは思いますが^^;

こういう作品群なので、一人で瞑想するぶんにはいいのですが、ジョナサン・ゴールドマンをサロンのBGMにするにはちょっと使いにくいかもしれません。


そのなかにあって、この「Peaceful Journey」は付録ながら本書のために書き下ろされた本格的な作品で、フルートやチター、クリスタルボウルなどの楽音も美しく、調性もあり、音楽寄りで聴きやすい。
出過ぎず引っ込み過ぎず、1曲26分をエンドレスで掛けっぱなしにしておいても違和感はありません。部屋の色彩や壁掛けの絵、調度品のデザインなどと同じように、サロンの風景のひとつとして使える曲と思います。

絶版本のようですが、古本で200円弱で手に入るようですので、一度、試してみてはいかがでしょうか。

サウンド・ヒーリングの類型

ついでに、本書に列挙されているサウンド・ヒーリングの類型をひととおり調べてみました。

知っているものより知らないものの方が多くて、まだまだ調べ中ですが、ひとまずリストにしておきます。


マントラの詠唱
真言を唱えることにより、身体、感情、魂のバランスを調整する。真言は聖なる音のパワーを秘めた言葉でヒンズー教やチベット経の経典からとられる。特定の症状に特定の真言が対応する。
これなどはまんま、読経・声明ですね。

魂の声楽、声明

天台声明 青龍殿 百僧公演 金曼供

グレゴリオ聖歌&真言宗声明

トーニング
患部に適切な高さ(=周波数)の声をあてて、患部を振動させることでヒーリングを行う。マントラとは違い、言葉の意味ではなく、音の振動と共鳴を使って肉体、感情、精神、魂の調整を行う。

ミュージックセラピー
歌と音楽を用いた行動療法で、医療機関でもひろくおこなわれている。音楽を聴き、歌をうたうことで患者を落ち着かせ、痛みやストレスを軽減する。
日本ではまだ国家資格ではないようですが「音楽療法士(ミュージックセラピスト)」というかなりハードルの高い資格もあるようです。
音楽療法士(ミュージックセラピスト)ってどんな資格?,介護ぷらす+

 

共鳴周波数セラピー
身体の各部位には固有の共鳴周波数があり、病気になるとその臓器の振動に乱れが生じるので、外部から正しい周波数を照射することによってこの乱れを修正し、病気を治療する。マナーズ博士が創始したサイマセラピーや、シュミット博士のドイツ振動医学(バイオレゾナンス)など。
トーニングの原理と似ていますが、専用の機械を使って精密に測定、治療を行うところがより科学的。サイマセラピーやバイオレゾナンスを用いた治療を行う医療機関もあるようです。
マナーズサウンドとは,マナーズインターナショナル株式会社

自律神経を整えて超健康になるCDブック (CD2枚付録),平田小百合,2015

ドイツ発「気と波動」健康法 増補改訂版,ヴィンフリート・ジモン,2019 

パウル・シュミットのドイツ波動健康法,ヴィンフリート・ジモン,2014 

ドイツ波動医学・バイオレゾナンス療法のご案内,小泉医院遠絡医療 


音響同調テクノロジー
左右の耳からわずかに周波数の異なる音を聞かせることで、その差分に相当する脳波を誘導する。たとえば右耳から400Hz、左耳から402Hzの音を聞かせると、その差分の2Hzに相当するデルタ波(=深い睡眠時に見られる)が誘導される。
これはロバート・モンローが発見したヘミシンクといわれる技術です。肉体の治癒ではなく意識の変容にフォーカスしていて、ヘミシンクを用いて「ハイヤーセルフ(=神?宇宙人?)」に出会うことが目的とされています。音をツールとして利用していますが、分類的には宗教的な癒しに近いですね。でもオカルトといって斜に構えてはいけません。たくさんの知識人が傾倒しています。名著「死の瞬間」を書いたキューブラー・ロス博士もその一人です。

魂の体外旅行: 体外離脱の科学,ロバート A.モンロー,1990
増補改訂版 「臨死体験」を超える死後体験,坂本政道,2003

死ぬ瞬間-死とその過程について (中公文庫 (キ5-6)),E・キューブラー・ロス


オーラル・エンハンスメント(音響拡張)
エレクトロニックイヤー(電子耳)という専用の機械で聴覚を改善し、発達障害の改善、語学力向上、脳の活性化を測る方法。フランス人の耳鼻咽喉科医アルフレッド・トマティスが開発。音源にはモーツァルトやグレゴリオ聖歌を用いる。

モーツァルトを科学する―心とからだをいやす偉大な音楽の秘密に迫る,アルフレッド・トマティス,1994
人間はみな語学の天才である,アルフレッド・トマティス,1993 

トマティスメソッドとは,トマティスリスニングセンター神戸 

ボイス・アナリシス・セラピー(声分析)
特定の周波数が欠けた声は感情、精神、肉体に不均衡をもたらす。声を分析することにより欠けている周波数をみつけてそれを取り戻す。シャリー・エドワーズが開発。
発声は咽頭、喉頭、軟口蓋の筋で行われますが、これらの筋は副交感神経系の迷走神経から枝分かれした反回神経によってコントロールされています。つまり、声を出すという行為は随意運動でありながら自律神経の好不調の影響をもろに受ける。そう考えても不思議ではありません。詳しい資料が手に入らなかったのでエビデンスはよくわかりませんが、興味深い話題です。
生体音響学(バイオアコースティック)の可能性(シャリー・エドワーズ) 


振動音響療法
音楽や音の振動を身体に直接与えるベッド、椅子を使って筋肉の症状を改善する。単に椅子にオーディオ装置を取り付けただけでも抜群の効果があるが、身体が欲している周波数を測定してフィードバックする装置(ジェネシス・マシーン)や、患者本人の声を使って必要な周波数を抽出するジェフリー・トンプソン博士の開発した装置もある。
「音響チェア」という商品ジャンルで検索するとたくさん出てきます。ひとつ欲しいところですが、値段がね~。

 

 



音叉療法
周波数比が2:3となる2本の音叉を左右の耳から8cmのところから鳴らすことで、耳と脳、神経系統のバランスを調整する。ジョン・ビューリー博士が開発。

 

 

 



ソノパンクチュア
経絡に鍼ではなく、音叉を当てて治療をする方法。
鍼灸療法にはほかにも、電気、低周波、光(レーザー)を鍼の代わりに使う「特殊鍼灸治療」という方法があるそうです。
特殊鍼灸テキスト北出利勝,2014 


楽器が奏でる自然な音
クリスタルボウル(水晶鉢)、ディジェリドゥ(アボリジニの管楽器)など、古来から存在する素朴で美しい音色を奏でる楽器を使って、癒しの効果を得る。
類を見ない天然の楽器、ディジュリドゥ,2020
ディジェリドゥの演奏 
クリスタルボウルの解説と演奏 

 


ということで、音と癒し、というのはとても奥が深そうです。

今後もぼちぼち、勉強してご紹介していきますね。

では今日はこの辺で。

◆参考・出典資料
Jonathan Goldman,Facebook
レイキ,Wikipedia,2021
マカバとマカバ瞑想 
チャクラ,Wikipedia,2021
反回神経,Wikipedia,2021
脳波,Wikipedia,2021

声明,Wikipedia,2021

◆アロマウェブのデジタル問題集