ちょっと待って…お供え物–日々に祓えを取り入れる− | 【神navi】かむなび宮司

【神navi】かむなび宮司

神navi…神社神道と古式神道を継承する宮司
一般の神社さまでもカバーできないお仕事もしています
密教の阿闍梨(僧侶)でもある
(※神navi®とは神道用語の「神奈備」(かむなび:磐座やご神域、聖地)と「navigation」を合わせて宮司が創始した特別なプロデュース名)

いやさか彌榮

かむなび宮司でございます


神道は御祈祷などの祭典を始める前、或いは

特に清浄な神域に入る前、昇段前など折々に

バサバサとお祓いを受けて頂くことがあります



特に月次祭や恒例祭などの神社の祭りや

個人や団体様のご依頼の神事(御祈祷)などは

お持ち帰り頂く撤下神饌(お供え物)や玉串は

元より神主、巫女、参列者、全て祓えをします


毎月の月次祭のように日時が決まっている祭典

遅れて来られた場合コソッと入るのはいけません

控えている神主や別枠でお祓いを受けないと

勝手に上がれないほど重要なことなのです


お祓いと言いましたが

正式には"修祓"しゅばつと申します


このお祓いに使う神具を大麻(おおぬさ)と言い

紙のヒラヒラ、紙垂がついたものが一般的ですが

当社は全部本麻で作られているものを使います



もしくは大きな榊の枝を使うこともあり

大榊の大麻でバサバサと祓うこともあります


この本式のものは祓戸大神が宿る神聖な物です

きちんと装束を著装(着)て祝詞を奏上した上で

正式な作法でお祓いをいたします



装束を着ずに資格もなく本式の大麻でのお祓いは

あまりよくないことですがたまに僧侶ぽい方や

スピリチュアル系の方されていますが見ていて

作法がどれもどうかな、と思うものばかりです

大麻の扱いに関してもご存じないようで雑です


本当に祓戸大神さまのお力を頂く場合はやはり

本職の神主さんしかできないことです


あくまでこの場合は

本職かどうかのお話になりますが

神道において祓えは特別で大切なことだと

云う事は皆様もうっすらご存知かと思います



祓えは現代風に言い換えるとリフレッシュです


例えばこちらがどれだけブログのデザインや

プロフを更新してもご覧になる側が更新しないと

ずっと同じ画面のままです


改める行為は何においても双方に必要なことで

神さまも人も毎度祓えを通して改めてられます


改めて◯◯をする、思う、感じる、見てみるなど

と云う何氣ない行動も神道の祓えからきています


神棚で日々お参りをなさる方は特にお供え物

なさいますが神主も神社でお供え物を上げる前

必ずお祓いをしてから御神前に上げますので

神棚にお上げする前にされるとより丁寧かつ

するとしないの少しの違いで開運になります



お台所などでお米、御神酒、水、塩など

準備が終わりましたらすぐに上げずにまず

修祓をいたしましょう


1、音靈で祓う

まず棒読みでも良いので心を込めて祓詞を奏す

奏す際は祓う対象に向かい深いお辞儀で



次に2拍手又は4拍手で柏手を打ち音靈を出す

最後に深く一礼して祓えの作法を終える

再びお供え物に軽く一礼して神棚にお供えをし

御神酒の瓶子、水器の順番で蓋を開けます

一歩右足から下がって再度軽く一礼をします


2、切火を用いる

神社神道では用いませんが祓えの道具です

私は火打石と水晶、ローズクォーツを使います

水晶とローズクォーツは割れやすいので硬めを

石屋さんで選んで仕入れました


お作法は先ず神棚にお上げする前に

あらかじめ準備をしたお供え物に対して

2、3回火打石で切火をする

火打石を打つ前後はお供え物に対し軽く一礼



神棚にお供えして瓶子、水器の順で蓋を開けて

一歩右足から下がって再び軽く一礼をする

自分以外に人がいる場合は自身を祓うため

どなたかに切火を自身に向けてしてもらう


お供え物を下げる際は御神前一歩手前で

軽く一礼、一拍手(礼手)して左足から一歩進んで

水器、瓶子の順で蓋を閉めてお下げしてください

礼手に関してはこちらのブログをご参照ください



凡そはこの少しの作法を加えるだけで

かなり違うと思いますので是非お試しください


火打石、取手付火打金、折敷のセットは

崇敬者様向けに当社で授与しておりますが

お求めの方はどうぞお氣軽にご連絡ください


神棚にお米、御神酒、塩、水以外にお供えする

全てに一度祓えを行ってからお供えしてください



過去の神navi、神棚プロデュースで

このような形でプロデュースしたことがあります


こちらは元々破魔矢を立てる部分が付いていて

神札を左の本体に立ててお祀りするものでしたが

私が大麻(祓串)を自作しましてお祓い仕様に



九州の方でしたので直接は伺えず

郵送とネットでのやりとりになりましたが

正しいお作法は動画を撮ってレクチャーしました


また、神社でたまに見かけるセルフ祓えの

大麻があるところでのお祓いに関して言いますと



必ずお手水をしてまずは手と口を清めます

軽く一礼をして右手で大麻を取りそのまま

目の前に立てて持って自分の顔中心に半円を

描くように先ず左→そのまま正面を通過して右→

又正面を通過して左→正面に持ってきて終わり


と云う作法になります

大麻をお戻しになられたら軽く一礼してください


自祓(じばらえ)と云う作法になります

神主が使う正式な作法でなくとも祓えるように

神社さまが工夫して置いてくださっています


神社で御祈祷を受けないとまずお祓いは

受けない、と思われがちですが日々取り入れて

神道の開運ポイントを増やすことで自身も

徐々に改まり、物事が上向きになります



火打石はワンセットあるだけで

玄関で大切な人をお見送りする際、切火をして

ゲンカツギ、好運をもたらすための祓えですし


祓詞と音靈を知っているだけでも

空氣の悪い場所や自身に対しても使えます


色々応用をしてそれぞれの祓えをしてください


ではでは

皆様の益々の彌榮をお祈り申し上げます