所詮、浮き世は夢幻

所詮、浮き世は夢幻

すべては個人の偏見に過ぎない。

自分達のためにつくってはいけません。
人々が求めているものを知り、人々のためにつくりなさい。
                          ウォルト・ディズニー
わずかの人間で決めた賞なんて、そう大した名誉ではない。
私が欲しいのは大衆の喝采だ。大衆が私の仕事を賞賛してくれたならば、それで十分だ。
                                チャールズ・チャップリン
物語は半分作って、あとの半分を観客が補完して一つの世界になっていく。
                                 寺山修司

お越しくださった皆様、誠にありがとうございます。
当ブログは偏屈な人間が勝手な私見で書き記す備忘録でございます。  玉響

『全ては必要あるべくして、そこに存在する。』

『魅力は上手さを凌駕する。』
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わたしは2つの人生を生きているみたい。

 

ここで暮らす、ただのおばあちゃんのわたしと、

 

みんながすばらしいと憧れるターシャ・テューダーと。

 

それでいいの。これからも両方続いてほしいわ。

 

 

一生は短いのよ。思いきり楽しまなくちゃ。

 

 

ターシャ・テューダー(画家・園芸家)

 

 

 

 

お久しぶりです。皆様、いかがお過ごしですか。

 

 

この度、北山君がキスマイとジャニーズから卒業することになりましたね。

 

 

自分のことだけを考えての卒業ならば、事務所を退所する必要はないでしょう。

 

 

保身に走ることなく、ジャニーズからの卒業も選んだ彼の美学を垣間見た気がしています。

 

 

キスマイに所属せずに、キスマイを愛していく選択。

 

 

強い人だと思いました。

 

 

8月末まではジャニーズアイドル。

 

 

「ジャニーズ現役」特有の夢々しさ、その中にいる北山君が遠ざかる寂しさ。

 

 

終わらせたくないと思いながらも、時間は過ぎていきます。

 

 

「キスマイ北山宏光の抜け殻」は、ジャニーズという海の深くで眠りにつくのです。

 

 

彼と出逢った場所は、人それぞれ。

 

 

記憶の糸を辿っていけば、そこには懐かしさと共に笑顔があります。

 

 

今日を見送る残った人々も、明日を迎えればまた別の幸せを見つけて行くでしょう。

 

 

それでいいと思います。

 

 

 

9月以降しばらくは、自分のためだけに時間を使って欲しいですね。

 

 

アジアを旅するのもいい気がします。

 

 

さて、その後の北山君はどうでしょう?

 

 

大きく区切りをつけてのスタートになりそうです。

 

 

誰もが皆、自分の人生は自分のもの。他の人には歩めません。

 

 

しかしながら、「芸能人 北山宏光」という存在は、

 

 

自分ひとりだけのものではないことを、彼はわかっている人だと思います。

 

 

行く行くは、ライブコンサートが開催される気がしますよ。

 

 

願望でしょうか。

 

 

今は、つながる時代です。

 

 

SNSで何かしら、ファンとの繋がりを持ってほしいなぁとは思います。

 

 

 

優しさと思いやり、明るさと向上心。

 

 

『愛』と『光』の北山君が思い描く明日。彼が放つ光。

 

 

その先を目指す未来は、ファンと共にあると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いかなる時でも真剣であれ。

 

どんな些細なことでも真剣であれ。

 

 

中村天風(事業家・教育者)

 

 

 

 

 

 

最近、雑誌『with』(2021.9月号)の「プロフェッショナル論」を読み返していました。

 

 

何となく、北山君の思考を想像しながら。

 

 

かつて彼は、自分のことを「器用貧乏」と表現したことがあります。

 

 

「器用であるために、どれも中途半端になって大成しない。」という意味ですね。

 

 

この言葉、一般的にはあまりいいニュアンスでは使われません。

 

 

何でも卒なくこなしていく印象の北山君。

 

 

そういう人は周囲から重宝されますから、彼が先陣を切る役目を負うことも多かった。

 

 

バラエティ番組は特にモチベーション高くやりすぎて、失敗しまくってたんですよ。

 

 

確かに、力んでいましたよね。「うまくやらなくては」「結果を出さなくては」という気負いが伝わって来ました。

 

 

彼が言う「バラエティ番組のバッターボックス」での失敗。

 

 

それは彼自身が、「芸人達が出すべき成果」と「自分が出すべき成果」を同一視していたからだと思います。

 

 

きっと「バラエティ班のジャニーズ」を求められていたのでしょう。

 

 

「本来のジャニーズ」としての立ち位置ならば、もう少し楽(ラク)だっただろうと思います。

 

 

北山君は物事の本質を掴むのが早い、地頭のいい人だと個人的には思っています。

 

 

“全てを満遍なくできる”ということは、全方向において常に80点ずつ取るようなもの。

 

 

できる人は少ないですから、とても凄いことだと思います。

 

 

北山君は「常に新しいことに挑戦するべき」という考えの持ち主でもあります。

 

 

彼のような万能タイプは、攻撃と守備の割合を状況に応じて自在に変えられる人かも知れません。

 

 

何か物事に直面した時、未来への選択肢が瞬時に複数浮かんでいるのではないでしょうか。

 

 

可能性への視野が広いがゆえに、手堅く進むべきところでも挑戦したくなる。

 

 

必要以上に狙っていくと、無益な失点を生んでしまうこともある。

 

 

『快感インストール』がいい例でした。と言っても、この作品の問題は予告動画にありました。

 

 

「かつての手法」の中には全く通用しないものもあると、関係者の方々には学んでいただきたいところ。

 

 

そして二階堂君には、もっとお芝居の世界に足を踏み入れて欲しいと思っています。

 

 

せめてドラマ名を素直に『モテたいぜトゥナイト』にしていたら、外からの印象も少しは違って見えたかもしれません。

 

 

 

何事もできるだけ失点は少ないほうが良いですが、失点を恐れて攻勢に出ないままでは事が動くこともありません。

 

 

どのような駒を、どの方向に進めるか。これが未来を決めていきます。

 

 

不器用な人間である私は、物事を一つずつしっかりとこなして行こうと考えます。

 

 

あれもこれもと手をつけても、及第点すら取れなくなる可能性が高いからです。

 

 

失敗を重ねるたび、自分の中にある「物事を同時にこなせる能力」がどの程度なのかを思い知って来ました。

 

 

経験を積んで、考えて考えて、自分の可能性を少しずつ広げてきた感じです。

 

 

そういった背景もあるからでしょうか。

 

 

北山君の能力に憧れ、その能力に甘んじること無い努力の姿勢に敬意を抱いたのです。

 

 

私が不器用だからこそ強く思うのでしょうか。

 

 

彼には、『全てができるゆえの怖さ』がある。

 

 

「攻撃と守備の割合を自在に操れること」が、どれだけ恐ろしいことか。

 

 

万能な人が「何か一つに的を絞って力を集中させた時」どうなるのだろう、と。

 

 

一つのことを集中して極めたら、その破壊力、爆発力はとてつもなく大きなものになる気がします。

 

 

まだ「隠されたままの魅力」が、きっとある。

 

 

本人も気づいていない「眠ったままの能力」が、きっとある。

 

 

本当の怖さは、それらが完全に開花した時に訪れるのでしょう。

 

 

この上ない『感動』というカタチとなって。

 

 

 

 

ほとんどの場合、行動の裏にある原動力は、気持ち、個性、態度、あるいはその全てだ。

 

ただ、マインドこそがパイロットだ。

 

体が行動に移す前に、我々は物事を考えるんだ。

 

 

 

ウォルト・ディズニー

 

 

 

 

秋の夜長、ふと「まゆゆ」と「みやや」を思い出しました。

 

 

好きだったんですよね、舞祭組との共演。

 

 

元気かな?麻友ちゃん。そのようなことを思いながら。

 

 

 

 

AKB48の大島優子ちゃんが卒業した後の総選挙で、渡辺麻友ちゃんに投票したことがあります。

 

 

彼女が理想とするアイドル像その美学は、俗に言う「ど真ん中の正統派」でした。

 

 

 

有名なドキュメンタリー番組の密着。

 

 

自信がない歌唱力を強化するためのボイトレ。多忙でボイトレの時間が取れなかった彼女は言いました。

 

 

「寝る時間がいらない。寝なくても良い身体が欲しい。」

 

 

まだ若い彼女の口から出た言葉を聞いて、私は感心したのです。

 

 

 

当時、彼女は自身が身を置く場所をこう表現しました。

 

 

「真面目な子が損をする世界」

 

 

 

週刊誌による異性とのスキャンダル。その発覚だけにとどまらず、それを自らネタにして世間から話題を集めた人は、総選挙で1位を獲得しました。

 

 

私が総選挙で投票した人は、1位にはなれませんでした。

 

 

 

一生懸命に頑張っている子が、報われない不条理な世界。

 

 

人そのものが商品である芸能界は、欲望が一番に集まる場所でもあります。

 

 

それゆえスポーツ界とは違い、必ずしも頑張りに比例して結果がでるわけでもない。

 

 

その最高峰です。

 

 

 

どんな手段を使おうとも、運営(事務所の大人たち)から『推されたもん勝ち』。

 

 

 

本拠地の小さな劇場。

 

 

目の前のファンを喜ばせるために汗をかき、懸命に踊る子がいる。

 

 

その姿を見て、声を出して応援し、その頑張りや成長を評価してくれるのは、そのファンの人々です。

 

 

しかし「目の前にいるファンを喜ばせよう」と頑張る子を、事務所の大人たちは見てはいません。

 

 

彼らが考えていることは、広告代理店、テレビや雑誌社、スポンサーといった「取引先が喜ぶことは何か?」だけ。

 

 

業界人は「人」が求めるものではなく、「企業」に喜ばれるものをつくります。

 

 

タレントも運営も俗に言う『業界関係者』や『スポンサー』に好印象ならば、それで良いのです。

 

 

テレビが負け続けている理由は、今になってもそこが分かっていないからでしょう。

 

 

 

ほんの少しでもテレビや雑誌に露出できれば、汗をかかなくても知名度なんてすぐに上がる。

 

 

タレントは、効率よく自分を売るための楽(ラク)な方法だけを探すようになります。

 

 

舞台に立たず、テレビの世界だけにいると、目の前にいるファンの顔が浮かばない。

 

 

CDの売上も「単なる数字」だけを見せられる。実態がわからない。

 

 

一体、自分は誰に支えられているのか。

 

 

次第に、一生懸命に応援してくれているファンへの感謝など、口先だけの社交辞令になっていきます。

 

 

スタッフ、家族、友人知人といった、日頃から触れ合う親しい人物だけが自分の支援者。

 

 

現実に言葉を交わすことすら無いファンの存在なんて、いつの間にか消えてしまう。

 

 

これは態度でわかります。綺麗に繕われた言葉には血など通ってはいない。

 

 

ご都合主義のファンは欺けても、見識・良識あるファンを騙すことは不可能なのです。

 

 

 

『君が変わらないなら、私が変わる』

 

 

サヨウナラ。

 

 

そういって熱心に苦言を呈してくれていたファン達は、最後に「去る」選択をするのです。

 

 

 

人の本音は、行動の中に現れます。

 

 

言葉ではありません。

 

 

 

 

男女を問わずグループには、運営から好待遇を受ける『推されメンバー』というものが存在します。

 

 

好待遇を受けるからには、何かしらの目的や理由があるのでしょう。

 

 

そういった『推されメンバー』はメディアへの露出が多くなり、汗をかかなくても比較的簡単に、人気を得ることが出来てしまいます。

 

 

すると不思議なことに、そのファンも汗をかいて応援しなくなるのです。

 

 

 

自分(達)が大して力を入れて応援しなくても、努力しなくても、

 

 

運営(事務所)が「好条件な仕事」を用意してくれると分かっているからですね。

 

 

そしてファンもタレント本人も、他のメンバーと比べて「誰よりも優れた存在である」と、盛大に勘違いするのです。

 

 

悲しくも滑稽なほどに。

 

 

それはそれは、楽しくて、面白くて、笑いが止まらないでしょう。

 

 

双方の顔に、自然と満面の笑みが浮かびます。

 

 

ファンは自分の『推しメン』が、「常に頂点にいること」だけを望むようになります。

 

 

タレント本人は、「自分こそが頂点の存在」だと示してその立場だけを守ろうとします。

 

 

グループ活動は、自分が有名になるための手段。大切なのは自分だけ。

 

 

卒業制度があるグループは、それでも良いのです。

 

 

そのグループでの活動は、卒業後の先の人生のためにあるはずですから。

 

 

そこが、卒業制度を設けていないグループとの相違点ですね。

 

 

 

芸能人は自分自身が商品。

 

 

切り取った暮らしぶりにも値段をつけて、当たり前のように陳列棚に並べていく。

 

 

価値あるものだと触れ込んでも、金を出す価値がないと判断されれば売れ残る。

 

 

 

『魅力は上手さを凌駕する』

 

 

 

しかし、その「魅力」の基準は時代とともに変化しています。

 

 

昔以上に今の世は、その判断が容赦なく厳しくなりました。

 

 

買う側の目も肥えたのです。

 

 

 

現代は『魅力も上手さも持っている人々』が世間から評価されます。

 

 

「業界人が意図的に飾り立てただけの中途半端」は、ゆっくりと消えていくでしょう。

 

 

 

 

あなたが好きな人はどんな人ですか?

 

 

心にも体にも汗をかいて、心を燃やしている人ですか?

 

 

 

簡単にはファンの前に立つことができない、コロナ禍の今。

 

 

 

たとえ物理的に、ファンが自分の目の前にいなくても、

 

 

応援している者の姿を、はっきりとその目に映し出せている人ですか?

 

 

たとえ物理的に、ファンが自分の目の前にいなくても、

 

 

好きだと叫ぶ者の声援を、しっかりとその耳に受け取れている人ですか?

 

 

 

 

心の奥。

 

 

すべての本音は、言葉ではなく行動の中にある。

 

 

私が好きになった人は、

 

 

そのキラキラした瞳の奥に、応援する者の存在をとらえてくれていると感じ取れる人です。