※平成27年(行ウ)第34号 損害賠償等請求事件 神戸地方裁判所
第3 争点に対する判断
2 争点⑵(本件再任用拒否を理由とする国家賠償請求の成否)について
⑴ 判断枠組み
上記1で検討したところによれば,本件再任用拒否に仮に不適切なところがあったとしても,これにより原告の権利ないし法的利益が当然に侵害されたと解することはできない。もっとも,任用期間の定めのある非常勤職員であっても,任命権者が期間満了後も任用を続けることを確約ないし保障するなど,期間満了後も任用が継続されると期待することが無理からぬものとみられる行為をしたというような特別の事情がある場合には,職員がそのような誤った期待を抱いたことによる損害につき,国家賠償法に基づく賠償を認める余地がありうる(上記最判参照)。 そこで,本件についてこの「特別の事情」があるか検討を加える。
⑵ 検討
定年まで働くことができるという説明を最初の任用時にHLグループの課長から受けており,これにより,勤務が良好かつ当該業務量が見込まれるかぎりは再任用するという合意が成立したと原告は主張し,本人尋問において同趣旨の供述をする。
しかし原告が任用時に交付を受けた労働条件通知書(甲1)には,勤務が良好な場合には5年を超えない範囲で,業務上等必要な場合は10年を最高限度として,再任用されることがあると記載されているのであって(基本的事実関係⑵参照),原告が供述するような内容となっていない。
非常勤条例3条2項は,再任用しうる期間を最初の任用の日から5年を超えない範囲とし,特に業務遂行上支障が生ずるお それがある場合は,勤務実績を考慮して10年を最高限度として再任用しうるとしており,上記労働条件通知書の記載はこれと同じである。しかもこれは再任用しうる期間の限度であり,その限度に達するまで必ず再任用するというものでないことはいうまでもない。
原告の上記供述は,任命権者でなく非常勤職員の労働条件について決定する権限もないHLグループの課長から条例に違反する内容の説明を受け,その内容で同課長との間で口頭により合意をしたというものであって,そもそも被告との間の法的合意の成立をいうものとは理解できない。
$結論部分
「法的合意の成立をいうもの」とあるが、何の法か書いてない。
ずっと、原告の主張供述する課長の説明内容が、条例に反する内容の物であると言ってる。
ここで言う、「法的合意の成立」とは、裁判官の意見からすると、これは、条例(公法)上の法的合意の成立の事を言ってる。それを否定している。
しかし、ここは、争点(2)の損害賠償請求の項目で有って、争点(1)の義務付けの訴えの項目ではないから、関係あると思われない。
そして、原告の主張の部分「その内容で同課長との間で口頭により合意をした」とあるが、これは、口約束、民法上での契約の成立の事を言ってるのであり、公法上の法的な合意を言ってるのではない。
話をすり替えている。
下の段落に結論がある。「確約ないし保障したということは到底できない」とある。
ここは、争点(1)義務付けの訴えではなく、争点(2)損害賠償の項目である。
公法上の契約の成立は関係なく、関係が有るのは、民法上の「法的合意の成立」であり、民法上は口頭で契約が成立しており、つまり、確約している事になる。
話をすり替えて騙した。
# 任命権者でなく非常勤職員の労働条件について決定する権限もないHLグループの課長から条例に違反する内容の説明を受け
ついでに、この部分の説明、その趣旨は何か?
任命権者ならば、労働条件に付いて決定する権限が有るから、条例に違反する内容でも、条例の内容を変更したとも取れ、法的合意の成立とも取る事も可能かも知れないが、課長だから、そう言う事も無いと言う事を言いたいのだと思う。
(しかし、上記で説明したが、公法上の契約の話は、この部分では関係ない。)
定年まで働くことができると受け取られるような説明を仮にHLグループの課長がしたのであるとしても,自分に権限がないことを承知している以上,長く勤務してほしいという希望を表明したにすぎないというべきである。ほかに取り上げるべき事情も存在しないから, 最初の任用時に,任命権者である市長が,原告に対し期間満了後も任用を続けることを確約ないし保障したということは到底できない。
「定年まで働くことができる・・長く勤務してほしいという希望を表明したにすぎないというべきである。」
この部分については別の記事で書いている。