新年あけましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします。
今年は辰年ですね!
泉涌寺雲龍院の襖絵
昨日は「一粒万倍日」と「天赦日」が重なる開運日でありながら、能登半島では大地震が起こってしまいました。
会社や学校に行っていた平日ならば家族がバラバラになっていたでしょうから、まだ夜には入り切っていない時間帯の家族そろっていた時期に地震が起こったのはまだ幸いといったところでしょうか?
犠牲となった方々のご冥福を祈るとともに、一日も早い復興を願っています。
辰って本当に龍のこと?
干支の「辰」とは竜を指しますが、本来はそれぞれの字に何の関係性もありません。
「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」であらわされる十二支。
本来、紀元前の中国で時間や暦を現すために用いられていました。
当時は最も尊い星とされていた木星をもとに年が数えられており、公転周期が12年であるために天球を12区画に分けたのが由来だそうです。
後漢の時代に王充(おういつ)という人が十二支を庶民に浸透させるために動物の名前を当てはめました。
つまり後付けですね!
『漢書』律暦志によると「辰」は「振(しん)」であり、草木の形が整った状態を表しているそうです。
辰の月は旧暦では3月、新暦ではおおよそ4月ですから新芽が育ち始めるところを現していたのでしょうかね。
今年は何か新しいことを始めようかと思います!
リモートが浸透した今だからできること
話は震災に戻ります。
私は能登地震のニュースを聞いている際に、阿川佐和子さんの『聞く力』で読んだ糸井重里さんの避難所での体験談を思い出していました。
要約すると、避難されてきた方々には自分の話を聞いてくれる相手がいない。
誰も自分の話に驚かずお互いに不幸自慢になってしまい、最後まで聞いてくれないのです。
避難所の人たちは、話をする相手がいない。なぜなら、家が壊れた話を訴えたところで、みんな同じ目に遭っているから、誰も驚かないのですと。
家族を失い、自ら九死に一生の体験をしながらも、その話をすると、「ああ、私はもっと怖い経験をした」という言葉が返ってくるだけで、誰も親身になって耳を貸してくれそうな状況ではないというのです。
「だから避難所に行って話を聞いてあげてください。来てくれたというだけで、孤独じゃないってわかるから。自分が忘れられていないと気付くから」(中略)
「その話を聞いたとき、いく! 俺に何ができるかわからないけど行く! って思った」
そして、その話を糸井さんから聞いたアガワは、すぐさま「行く!」と決心したわけではないけれど、「『聞く』だけで、人様の役に立つんだ」ということを知り、なんだか胸のつかえが一気に下りた想いがしたのです。
引用:「聞く力 心をひらく35のヒント」 - 阿川佐和子 - (文春新書)まえがき
現地に行くことはなかなか難しいですが、今は2013年とは違いzoomなどのリモートでのコミュニケーション手段が増えました。
オンラインで話の聞き役をすること。
被災された方にしてあげられるボランティア手段の一つとして有用かもしれないな、と考えています。