雨ネコトーク
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彼女の思い出

一年前の今日、僕は死んだ。。。

彼女との出会いは近所の公園だった。
その頃の僕は生きる事の意味を無くし、ただ毎日を何となく過ごしていた。

何もやる気が無く、ぼーっと公園の池を眺める僕に声をかけてくれたのが彼女だった。
「何してるの?」
そう言って笑っていた君の笑顔、ホントに眩しかった。

彼女と暮らすようになって僕の気持ちも変わっていった。
いろんなことが楽しくなり、一緒の時は二人共くっついて離れたくなかった。
ずーっと一緒にいたい。生きたい。と思うようになった。


彼女の実家に連れてってくれた時のこともよく憶えている。
彼女の両親も一目で僕を気に入ってくれてとても良くしてくれた。
お父さんが釣ってきた魚をすごく自慢してたのが面白かったな。
あんなおいしい焼き魚は生まれて初めてだったよ。
素敵な家族に囲まれて彼女が羨ましく思えた。
君には言ってなかったけど僕は両親を知らない。
家族の温もりというものとは縁のない人生を歩んできたんだ。
だからすごくすごく嬉しかった。

でも、あの犬はちょっと苦手だったな。。。
僕にばかり吠えるんだもの。

彼女はよく僕の髪を撫でてくれた。彼女とのキスも大好きだった。
君の帰りを待っている間、僕はもう世界にひとり取り残されたような気分になった。
そして帰ってくると世界は二人のために存在しているような素敵な気分になった。

とても幸せだった。
僕が交通事故で死ぬまでは。。。
ゴメン。君の姿が道路越しに見えて。。。
不注意だったんだ。君しか見えなくなってしまったんだ。

でも最後に君の顔が見れて良かった。
もしあの時、話すことが出来たら一言だけでも君に言いたかった。
ありがとうって。


それからも彼女はよく僕のお墓参りにきてくれる。
来る時は必ず僕が好きだったものを一つ持って来てくれた。
すごく嬉しいよ。


そして今日も僕に会いに来てくれた。

「会いに来たよ。こばん。。。」
彼女は僕の大好きだった、ささみのキャットフードを持って来てくれた。

。。。にゃあ

こばん

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author : こばん