「戦果」が易々と報道され続けることの、怪しさ | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 人間の社会では、平時においても、常に、各方面、各勢力の力がぶつかり合って、駆け引きが行われています。なので、人々に提供される情報は、多くの人に影響を与えるものであればあるほど、社会の主導権を握る側の都合に合わせて管理され操作されます。

最近の流行り病や、前回の米国大統領選挙の開票作業、選挙結果に関する情報に触れ、より多くの人が、そう感じられているのではないでしょうか。

 

 まして、有事の際、情報が、より厳しく、社会の主導権を握る側の都合に合わせて、管理され操作されることは、言うまでもないことでしょう。昔であれば、自国の大本営が発表する情報、それに基づく大手新聞社の情報、敵国の航空機から散布されるビラ治安維持法に基づく言論弾圧などなど。

現在進行中のウクライナでの戦争に関し、戦争当事国や主要国の政府、それに、国際的な通信社が、日々多くの情報(文、音声、写真、動画)を流していますが、それらの情報は、情報戦という戦い、つまり、世論を自国支持に誘導したり敵を欺いたりする戦いの中で流されている情報です。なので、それらの情報は全て、平時に流される情報以上に眉唾物であると、僕は思っています。

 

 撮影日時と撮影者の名前が付されていない写真や動画などは、怪しさ満点です。また、「一つの競技場で行われるスポーツの試合ではなく、多くの戦線、戦場で、機密を保持しながら、同時多発的に行われている戦闘」の戦果や死傷者に関する情報が、時々刻々、易々と報道されるということは、どう考えても、辻褄が合わず、おかしなことでしょう。

 

 有事の今、我が国の政府は、この戦争に関する情報を充分に精査しないことにより、今後の情勢の推移によっては取り返しのつかないことになり得る言動を、既にしてしまっている。そう、僕は感じていて、心がうつうつとしています。

 

 

神奈川県横須賀市にて

佐藤 政則