昨晩、選挙報道の記事で、小泉進次郎・自民党神奈川11区支部長の「熱狂なき選挙であり、熱狂なき圧勝だった」という感想の弁を読み、どういう訳か、よりによって、ヤルタ会談を行った連合国首脳のうちの一人である、英国保守党のウィンストン・チャーチル首相の、演説の一節を、思い出しました。
Now this is not the end. It is not even the beginning of the end. But it is, perhaps, the end of the beginning.
[ 意訳 ] (英国は、エジプトのエル・アラメインでの戦いで、枢軸国に勝利したけれども)、これで戦いが終わった訳ではない。戦いが終わりかけている訳でもない。いや、おそらくは、序盤戦が終わったに過ぎない(ので、勝って兜の緒を締めよ)。
この意訳は、もちろん、拙訳です。まぁ、この言葉ほど、発言者の趣旨から遠く離れ、一人歩きしている言葉もないのではないでしょうか。チャーチル氏は、「リードをして9回の裏を迎えた訳ではない。1回の表に、5点入れた段階で、浮かれてはいけないぞ」と、言っているだけです。
政府が、莫大な債務、特に、金銭債務を背負うと、どうなるか。第一次世界大戦後のドイツを見れば、明らかでしょう。第一次世界大戦後のドイツは、自ら、金銭債務を重ねた訳ではなく、戦勝国との交渉の末、戦勝国によって、莫大な賠償金が課せられました。
現在、日本政府も、米国連邦政府も、莫大な財政赤字を抱えています。そして、1971年12月31日に公布され、約10年後に廃止されるはずだった沖縄振興開発特別措置法という時限立法は、何やかやあり、ほとんど同じ名称の特措法に"変身"し、今現在は、2022年3月31日に廃止される予定です(あくまでも、予定です)。一体、いつまで、沖縄振興費を計上し続けるのでしょうか。そういう状況下で、自民党は、約1か月前に投開票された沖縄知事選で、10万票近い差をつけられ、大敗しました。
衆議院議員総選挙が終わりましたので、安倍首相による衆議院解散の表明後、約1か月間、例の件に関し、実質的に動けなかった東京地検特捜部が、その件に関し、動き始めます。そして、景気の変動に遅れて変動する税収額が、今後、どう動くか。今朝の空は、よく晴れていますが、僕は、なぜか、暗い朝を迎えています。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則