誰が言い出したか、私が子供のころ、「末は博士か、大臣か」という言葉があった。まぁ、立派そうな職業で、子供にもピンと来る職業を二つ挙げてみた、ということだろうか。「立派そうな」と書かせていただいたのは、職業に貴賤はないからで、他意はない。
少々、こじつけになってしまうが、博士は、西洋の言語で言うと「doctor」で、内閣総理大臣や大統領自身の基本理念、基本政策をまとめたものは、「doctrine(ドクトリン)」と呼ばれることがある。語源をたどれば、「doctor」も「doctrine」も、それに、「document」も、教えるという字義の部分を含む、似た言葉である。
このブログタイトルの下に、「日本国を良くすることを目指す」と書かせていただいているが、私は、日本だけが良くなればそれでいいと思っている訳ではない。
まず日本が、かまどが賑わい、文芸が興隆し、国民同士の連帯感、絆が保たれた、暮らしやすい国になる。そうなれば、多くの国の人が、日本の制度や法律、その奥にある日本人の考え方を調べるために視察に来て、日本人の共存共栄の考え方や制度が、少しずつ広まる。
なので、私は、大東亜共栄圏という考え方を、欧米列強の、宗主国のために従属国があるという植民地運営のやり方に対抗するものとしては、支持する。ただ、21世紀である今は、大東亜の部分をとるべきである。地域ブロックは、結局、「自国さえ良ければ」の延長に過ぎない。地球全体が、共栄圏であるべきだ。
この国の次の政権を担おうとする人は、ドクトリンと呼べるくらいに、理念、政策をまとめたものを、日本国民だけでなく世界の人々に対し、示していただきたい。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則