掛金を払ったら、その分だけ"税金"を吸収し環流する仕組み | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 電子版の英国フィナンシャル・タイムズに、
"Japan scraps postal privatisation plans"(April 27, 2012 1:03 pm)とまで書かれ、私は、一日本国民として、情けなく思っている。

 自民党の参議院議員のうち2名が造反するのでないかと、期待していた。が、27日の参議院本会議において、郵政民営化法改正法案に造反した自民党議員は、1名のみ。兵庫県たつの市にある県立龍野高校出身の丸山和也氏が、棄権しただけであった。

 過日、このブログの冒頭に、緊急動議と題する小文を載せ、参議院において反対票を一票でも増やすよう、出来る限りのことを行おうと考えたが、実質的には、私は何もできなかった。大変、申し訳なく思っています。

 かつて、強力な自民党集票マシーンだった全国特定郵便局長会。約18,000人いる旧特定郵便局長が享受してきた様々な特典、厚遇は、形を変え存在し続ける。この国は、ごねる者ほど得をする、ごね得の国、下品な国に、成り下がりつつあるのか。

 この国の"サラリーマン"のみなさんは、現在、実質的には、給与の15%を厚生年金保険料として、国庫に納めている。厚生年金保険法82条1項で謳われている、事業主の半額負担は、まるで、人が好すぎるサラリーマンを騙すかのような制度である。

 その一方で、共済組合と呼ばれる公務員の年金制度においては、現職の公務員が掛金を、例えば1億円払ったら、その分だけ国庫のお金を吸収して、つまり、"税金"を1億円吸収して、合計2億円が元公務員の受給者に環流する。ざっくり言えば、そうである。

 元厚生大臣でもある小泉純一郎氏は、「官から民へ」を、強調されていた。その背景には、官の「掛金を払ったら、その分だけ税金を吸収して環流する仕組み」もあったはずだと、私は思っている。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則