防潮堤と高速道路と鉄道を主軸とした、都市計画 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 水道道路と呼ばれる道路が、各地にある。上水道の、幹になる水道管が埋設された土地の地面に造られた道路のことである。それと似た発想をして、防潮堤の上部に、高速道路などの自動車専用道路を造ることができないだろうかと、考えてみた。もちろん、私は、都市計画や土木技術に関する、専門的な情報も知識も経験も、持ち合わせていない。単なる素人である。なので、素人であるが故の、気まま過ぎる発想に基づく私見として、お読みいただきたい。

 個人的には、気仙沼市から仙台市に向かうときに、自家用車のハンドルを握って、海岸沿いを中心に伸びる国道45号線を南下したことが、一度あるだけで、岩手県と福島県の海岸線は、この目で見たことはない。が、地図を見る限り、岩手県と宮城県の海岸線は、福島県の海岸線と比べても、極端に平地が少ない。本日の私見は、岩手県と宮城県に関するものである。

 先日、国交相が、「八戸市と仙台市を結ぶ、三陸縦貫自動車道などの道路を、10年後に全線開通させることを目指す」との考えを、表明した(決定の公表ではない)。

 八戸市から東松島市までの全区間に渡り、国道45号線と国道398号線に沿って、極力、海岸線に近い所に防潮堤を造り、その上部に自動車道を建設する。山が海岸線に迫っている所が多いので、防潮堤だけでは不十分であると思われる市街地近辺では、海中に、防波堤を建設する。そして、鉄道の駅を中心に据えて、その他の都市施設(都市計画法11条1項)を配置することにより、自家用車がなくても日常生活が送り易い地域を広げる。そういう都市計画を決定する。

 財源に関しては、整備新幹線の未完成部分とリニア新幹線の建設は、当面、凍結して先送りし、その分を復興に回す。そして、建設国債を増発する。なので、赤字国債と、既発債を償還(=返済)するためだけに新たに発行する借換債は、何度も何度も申し上げているが、極力、発行額を抑えなければならない。

 財源を確保した上で、つまり、どの収入を以て財源とするか決めた上で、ちゃんとした都市計画を決定する。そして、その公共事業を発注し、被災者である求職者全員が優先的に雇用されるような政策を行う。それが、この国の内閣総理大臣が、一刻も早く遂行しなければならない、復興と呼ばれる仕事ではないのか。


神奈川県にて
佐藤 政則