令和4年6月4日(土)
『大国寺と丹波茶まつり』のお茶会に行ってきました。
丹波在住の陶芸家、ピーター・ハーモン氏宅のお茶会です。
茶まつりの添え釜ですね。
ピーターさんのことは和尚さんのブログで度々目にしていたので、初めてお目にかかるような気がしませんでした(笑)
とても美しい磁器を作られる作家さんです。
詳しくは和尚さんのブログをご覧くださるといいと思います。
和尚さんから一席目しか確保できなかったということで、
「篠山口に9時6分着の電車で来てください」
との連絡を頂きました。
内心、
(何時の新幹線に乗ればいいんだろう?起きられるかな?)
と不安になりましたが、よく考えたらお寺の初釜はもう一つ早い新幹線(つまり始発)で行ったんだった。
うん。行ける!
それに新大阪でそのまま乗り換えが出来るのも有難い。
ということで、新幹線→特急こうのとりを乗り継いで行ってまいりました。
時間的には東京へ行くよりもかかったけれど、車窓がどんどん緑濃くなっていくのはとても気持ちが良かったです。
お天気上々。
でも暑くない。
心地よい風が吹いていました。
無料シャトルバスで会場まで連れて行ってもらったのですが、バスの運転手さんがイケメン紳士!
会場までの10分弱の時間が楽しかったです♪(←?)
(70歳は超えていらっしゃる感じでしたが)
(何歳であろうとイケメンは正義だ!)(←しつこい)
通路を挟んで隣に座っていたご婦人が、
「荷物、ここに置いたら?」
と、ご自分の前のスペースを貸してくださろうとしたのも嬉しかったし。
丹波の方って親切ね。
(ご厚意だけ有り難く頂きました)
(ちなみに荷物の中身は今回はお鍋ではありません、笑笑)
のどかな美しい風景の中のお茶席。
和尚さんにご挨拶して、寄付きに。
寄付きにはピーターさんの作品がいろいろ展示してありました。
そして露地草履に履き替えて、濃茶席へ。
亭主のピーターさん登場。
薮内流のお点前と、篠山流(?)の面白トークでお濃茶を点ててくださいました。
お正客にはピーターさん宅の広間の襖を作られた表具師のAさん。
次客、三客は大阪からいらしたご夫婦。
その次に私で、お詰めは西脇からいらした裏千家の女性でした。
ピーターさんの小間は四畳半で、天井の骨組み(っていう言い方でいいのかな?)が頭上高くに見えます。
綺麗な焦げ茶色の竹組がそのまま見えていました。
古民家なのであの色は煤でついたものでしょうか。
(うわ!貴重品がいっぱい!表千家のお茶筅、いくつ作れるかしら?)
などといらんことを考えたり(笑)
お点前しながら程よいタイミングでお道具の説明もあり、いろいろお勉強になりました。
「千家ではこうするみたいですが、薮内ではこうなんですよ」
とご説明いただくことの一々が珍しかったです。
所作も千家とは違うところがたくさんありました。
その違いもきっと意味のあることで、いつも思うのですが、
『みんなちがって みんないい』
お濃茶に添えられた出帛紗の使い方も珍しく。
お正客のAさんの所作を見ていたら、四つ折りを二つ折りまで開いて(つまり横長の長方形)、それでお茶碗を包むようにお飲みになっていました。
私はちょっと自信が無かったので(粗相があってはいけませんし)、自分の使い帛紗で表千家流に頂きました。
ピーターさんの、
「千家はこうするみたいだけど、薮内ではどうするんですよ」
というお言葉。
これって、薮内の所作はもちろんのこと、千家の所作もきちんと分かっていないと出てこないセリフですよね。
スゴイなぁ・・・!
お道具のことをここで書くのは遠慮しますが、花入は古い高名な作家さんの竹花入でした。
「ヤフオクで買ったんですよ」
「本物かどうか分からなかったけど、気に入ったから(笑)」
「そしたら後で調べてもらったら本物やった(笑)」
と。
う~~ん・・・。
美しいものを作る人は、まず美しいものを認識する目をお持ちなんですね。
和尚さんが、
「ピーターさんの濃茶見てもらいたかった」
「こんなにお茶が好きな外国人さんがおるんや」
「負けてられへん、って思うはず」
とおっしゃっていましたが。
そこに座っていたのはアメリカ人とか外国人とかではなく・・・。
一人の茶人でした。
随所にピーターさんの美意識が溢れた素晴らしいお席でした。





























