
この写真は7月中旬。
ホタルの幼虫がふ化したもので
大きいかたまりも幼虫です。
ホタルの幼虫を育て放流する活動は
12年を迎えました。
この取り組みは地元小学校の4年生の
児童たちと一緒に行っています。
人工飼育することはよいことではありませんが
ホタルの幼虫を育てることで命の大切さを知ることや
大地に降った雨が生き物をはぐくみ、
海に流れ込むまでの自然環境学習、また、
飼育小屋での児童たちのグループ活動など。
そして、みんなで育てた幼虫は
校庭を流れる2つの川に放流します。
すでにホタルは自生をはじめていますが、
もともとはドブ川でしたから、
環境がよい川になるまであと少しです。
人間たちが汚してきた川、
ホタルが安心して暮らせる川になるまで
活動は続くと思います。
それは人間が共に暮らせる川でもあります。

こちらは9月の写真
エサのカワニナを刺身で与えていましたが
小さい活きたカワニナも与えています。
6月初旬に成虫を採集し、
飼育箱に産卵させ飼育が始まります。
幼虫は来年の3月までに6回脱皮しますが、
その回数を脱皮できなかった幼虫は年を越します。
ですから、小さい幼虫から大きい幼虫まで様々、
体が弱い幼虫、エサをとれない幼虫、
脱皮に失敗してたくさん死にます。

12月頃の写真です
7月の飼育箱と比べてください。
3月に川に放流しますが、
その後、幼虫たちは陸に上がり土まゆをつくり
サナギになります。
春の暖かい日になるとサナギは成虫となり
夜になると土からはい出てきます。
短い期間ですがピカピカと光り
人間を楽しませてくれます。
私が雨水利用を生業にしようと決意する前から
コツコツとやってきたボランティア活動です。
雨水は自然の恵み、
世界中には水に困っている人がたくさんいて、
水不足と不衛生で毎年220万人も死んでいます。
ホタルの飼育放流活動は
水に困っている人を助けたいという思いで考案した
雨水集水ネットの原点かもしれません。