足を止める批評家たちトマトを描けば チェリーじゃないか へたが変じゃないか と言ってくる 和蕎麦を描けば 箸はどうした? のりをつけろ 旨そうじゃないな 熱い蕎麦を出せ とか言ってくる 扇子を描けば ふん 写しただけじゃないか 文字が右からじゃないか なんて言ってくる 通りすがりの批評家たちが 自分では気づかない点を 教えてくれる それはそこそこ刺激的で 何だかありがたくも思える 詩は何もない (あえて顔を突っ込む通りすがりはいない)