🔳なんで同じ神様を信じているのに、戦いあうの?:

 

世界の3大宗教と言えば、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教でしょう。

実はこの3つの宗教、同じ唯一神(ヤハウェ)を共有しています。

ユダヤ教(成立:紀元前13世紀)から派生して、キリスト教(1世紀)やイスラム教(7世紀)は生まれたのですから。

 

これらの宗教の共通点は、「こちら(自分)が正しく(神の側/正義)、あちら(相手)は間違っている(悪魔の側/悪)」という潜在意識的な前提(ビリーフ)の上に立っているように思います。唯一神やその解釈、教えのみが正しいと信じる所以もそこからきているのではないでしょうか。

 

その原点となるユダヤ教においては、アダムとエヴァは全人類の祖とみなされてはいません。天地創造の際に神は獣、家畜、海空の生き物と同時に神の似姿の人間を創造したとあり、これとアダムを区別しています。

アダムはあくまでもユダヤ人の祖であり、その他の人類は魂(命の息)を吹き入れられていない、つまり本当の理性を持たない人であり、ゴイム(ゴイムというのはゴイの複数形で、ゴイとは非ユダヤ人 のことを指します。 また家畜とかブタという意味もある とのことです)とされています。神の民族がその他人類と交わり、子孫を残していく記述が聖書に散見されますが、その中でも律法を守り、神に従う者がアダムの直系であるアブラハムの民であり、イスラエル(ヤコブ)、ユダヤの民とされます。

 

また、旧約聖書の中に、アダムとイブをそそのかし、善悪を知る知識の木の実を彼らに食べさせたのは、蛇でした。

その後、蛇やドラゴン(龍)は、サタン(=悪)の象徴としてもしばしば登場します。

 

こうした考え方は、キリスト教、イスラム教にも引き継がれ、それぞれの宗教を信じない人は、ゴイムとして扱われることになります。

 

さて、ユダヤ教が成立には、チグリス・ユーフラテス川を中心に栄えた、メソポタミア文明がかかわっていると言われています。

世界最古の文明が発祥した地であり、メソポタミアに生まれた文明を古代メソポタミア文明と呼びます。

 

🔳メソポタミア文明とシュメール人:

 

もともと、この地域では、世界最古と言われる(紀元前6000年頃)磨製石器が、見つかっており徐々に文明が発達してきたと考えられます(実は、日本で38000年前の遺跡からこの磨製石器が見つかっています。世界に先立つこと3万年前のことです)。

 

ところが、この文明初期(紀元前5500年頃~前3500年)の中心を担ったのは、民族系統が不明のシュメール人でした。彼らは、いつどこからやってきて、いつの間にか消えてしまったという不思議な民族です。

彼らは、シュメール語という周辺の地域の言語とは全く異なる言葉を用い、灌漑農業の技術を持ち、また楔形文字を発明、葦を使った船での海洋航海技術も持っていたとされています(このシュメール人は、縄文人だとする説が、かつてから現在まで何度なく出されています。しかし、荒唐無稽な話だと葬られ続けています)。

 

シュメール神話によれば、彼らの宗教は、最高神であり全知全能の神エンキを始め、豊穣・多産・勝利の神として知られるイナンナなど、複数の神々が登場する多神教のようです。実は、神々の彫像から、彼らの下半身は蛇の姿をしていることが知られています。そのことから、蛇等を神の化身として見ていたことが伺われます。

また、神話の中には、大洪水によって文明が滅び、その後再興するなど、旧約聖書創世記のノアの方舟の話にも影響を与えたと考えられる要素も多く含んでいました。

また、六十進法も古代メソポタミアで生まれたものであり、現在の時間の単位に用いられています。一週間を七日(七曜)にしたのもシュメール時代。暦と共に占星術(天文学の雛形)も発達し、「カルデア人の智恵」と呼ばれました。

 

シュメール神話エンキ神
YouTube「TOLAND VLOG」
【旧約聖書】人間を堕落させた〝蛇〟の正体がヤバすぎる! より
https://www.youtube.com/watch?v=FVxsofIfReM

 

シュメール人が消えた後は、アッカド、バビロニア、アッシリアなどに代表される国々が興亡を繰り返しました。やがて周辺勢力の伸張とともに独立勢力としてのメソポタミアの地位は低下していき、世界初の世界帝国を築いたアケメネス朝ペルシア(ペルシャ帝国/ペルシャ人=アーリア人が中心)により、紀元前539年にこの地は統一されました。そして、このペルシャ帝国は、メソポタミアの末期、新バビロニア王国時に、移住させられたユダヤ人を解放し、バビロン捕囚を終焉させました。

 

実は、このバビロン捕囚とその終焉が、ユダヤ教の成立に深く係っています。

 

🔳ユダヤの歴史:

―――(ユダヤ人とは)、

旧約聖書によると、アダムから始まる。アダムの子にセツとカインが居りセツに信仰が引き継がれた。大洪水によりノアの子孫だけが生き残る。ノアの子セムとハムとヤフェテが居り、セムに信仰が引き継がれた。セムからエベルに信仰が引き継がれた。エベルの時代にニムロドがバベルの塔を建設。エベルは信仰を守っていたので言語を混乱させられなかったためヘブライ語を引き継ぐ。エベルの子孫にアブラハムがいる。アブラハムが、現在のイラク南部とされる「カルデア(メソポタミア)のウル」(*1)から部族を引き連れて「カナンの地」(現在のイスラエル、パレスチナ付近)に移住したとされる。

ヘブライ人と呼ばれる彼らは、この付近で生活を続けた(ヘブライの原義はアブラハムの先祖エベルから)。

紀元前17世紀ごろ、ヘブライ人は飢饉のためカナンの地から古代エジプトに集団移住した。その後預言通り古代エジプトの地で奴隷とされた。

その後、エジプト第19王朝の時代に、再び大きな気候変動が起こり、エジプトのヘブライ人指導者モーセが中心となり、約60万人の人々がエジプトからシナイ半島に脱出を果たす(出エジプト)。彼らは神から与えられた「約束の地」と信じられたカナンの地(パレスチナ)にたどり着き、この地の先住民であったカナン人やペリシテ人を、長年にわたる拮抗の末に駆逐または同化させて、カナンの地に定着した。このころからイスラエル人を自称するようになり、ヘブライ語もこの頃にカナン人の言葉を取り入れて成立したと考えられる。

 

紀元前10世紀ごろ、古代イスラエル人はヤハウェ信仰(ユダヤ教の原型)を国教とする古代イスラエル王国をカナン(パレスチナ)に建国した。ユダヤ人は、紀元前1000年ごろと推定されるダビデ王の時代には、推定500万の人口を持っていたとされる。ちなみに、ある統計によれば同時代の世界人口は約5,000万人、(中略)ソロモン王の死後、紀元前930年ごろ、北のイスラエル王国と南のユダ王国に分裂した(「ユダヤ」とは元来、ユダ王国のあったパレスチナ南部を指す)。北のイスラエル王国は紀元前721年にアッシリアによって滅ぼされ、多くの人民が捕虜としてアッシリアに囚われるか離散した(アッシリア捕囚、失われた十支族)。南のユダ王国は、紀元前609年にメギドの戦いでエジプトに敗北し、エジプトの支配下に入ったが、紀元前606年にカルケミシュの戦いでエジプトが新バビロニアに敗れた。紀元前587年に新バビロニアの侵攻に遭い(エルサレム包囲戦 (紀元前587年)(英語版))、翌年にはユダ王国が滅亡してエフド(英語版)と呼ばれる属州が置かれ、多くの人民が捕虜としてバビロンに囚われた(バビロン捕囚)。彼らはユダ王国の遺民という意味でユダヤ人と呼ばれるようになった。


紀元前539年のオピスの戦いで、アケメネス朝ペルシアによって新バビロニア王国が滅亡すると、捕囚のユダヤ人はキュロス2世によって解放されてエルサレムに帰還し、ペルシア帝国の支配下で統一イスラエルの領域で自治国エフド・メディナタ(英語版)として復興された。

ユダヤ教の教義も、このころにほぼ確立された。アケメネス朝の滅亡後、古代マケドニア王国(アレキサンドロス大王)、セレウコス朝シリア(アレキサンドロス大王の末裔でヘレニズム文化に属する)などに宗主国が引き継がれ、最終的にはローマ帝国領のユダヤ属州とされる。このころにはヘブライ語はすでに古典語となり、日常語としては系統の近いアラム語にほぼ取って代わり、のちに国際語としてギリシャ語も浸透した。
また、ヘレニズム諸国の各地に商人などとして移住したユダヤ人移民(ディアスポラ)の活動も、このころに始まる。―――

 

……ウィキペディア「ユダヤ人紀元前10世紀以降にこの地に移り住んだセム系遊牧民の諸部族はカルデア人(*2)と呼ばれるようになった。カルデア人は紀元前7世紀に新バビロニア王国を建国した。」より。

 

*1、2:カルデア及びカルデア人とは:

―――紀元前10世紀以降にこの地(メソポタミア南東部に広がる沼沢地域の歴史的呼称)に移り住んだセム系遊牧民の諸部族はカルデア人と呼ばれるようになった。カルデア人は紀元前7世紀に新バビロニア王国を建国した。―――

 

……ウィキペディア「カルデア」より

 

ユダヤ人の祖、アブラハムとその仲間たちは、カルデア人(メソポタミア文明)の一部であったことから、その文化的影響を強く受けていることがわかります。

その一部(大洪水伝説等)を取り入れつつも、メソポタミア宗教の特徴である偶像崇拝や多神教を排し、一神教を採用したことは、民族意識をより強固にするために必要だったのかもしれません。当然、バビロン捕囚のような苦い経験をさせられた恨みもあったでしょう。でも、もともとは、自分らの先祖はメソポタミアにあったので、アイデンティティの根底を消そうとする行為です。

 

ようするに、メソポタミアの影響を残しつつも、自身の根底を悪魔として切り捨て、唯一神、それのみが正しいと信じることになります。

しかし、自分の無意識の奥深くに、先祖である悪魔への恨みと懺悔の想いを持ち続けることになったのではないでしょうか。

 

こうした行為こそが、

「こちら(自分)が正しく、あちら(相手)は間違っている」という潜在意識的な前提(ビリーフ)を作り上げてしまったように思います。そして、強迫的に、唯一神やその解釈、教えのみが正しいと信じざる得なくなってしまったと言ってもよいかもしれません。

 

周りを海に囲まれた、日本では考えられないことですが、大陸では、力を持った民族国家が長い間、争いあい、取ったり取られたりを繰り返してきました。そういう中で出来上がった宗教だと思います。

 

ちなみに、もともと、日本には”宗教”という言葉はありませんでした。明治期に輸入された「Religion」という単語の翻訳語として、”宗教”という言葉が生まれました。仏教を始め様々な宗教(教え)を取り入れ、自分たちの者に作り替えてきた日本にとって、そもそも、宗教という概念が必要なかったのです。

 

🔳ユダヤ教・キリスト教・イスラム教のその後:

 

ユダヤ教は、今日のグローバリズム(隠された共産主義)、マネー主義、虚偽の民主主義を推し進める原動力となっています。

その中心には、ネオコンと呼ばれる軍産複合体や大資本家が居座り、彼らの主要人物の多くは、ウクライナ等に所縁を持つ東欧系ユダヤ人(ディアスポラ)たちです。

ちなみに、共産主義を打ち立てたのは、ロスチャイルドの血を引くカール・マルクスであり、初めての共産主義国となったソ連、当初のロシア革命を推し進めたレーニン、トロッキーもともに、ユダヤの血を引いており、現在これをユダヤ革命とも呼ばれています。

 

 

キリスト教は、西欧で広まり、科学・工業技術を発展させ、大航海へと旅立ち、その後、植民地時代を築き上げました。

植民地化の初めには、宣教があります。

そして、それを受け入れないと認められれば、現地の人は、ゴイムと見なすことが許されました。

植民地化は、アフリカ、アメリカ、アジアに及び、日本に、スペインイエスズ会の創設者でもある、宣教師ザビエルが来たのは1549年です。

……ウィキペディア「植民地」より

 

 

 

インディアンやインカを滅ぼし、やがて宗主国のイギリスから独立し、アメリカ合衆国が誕生したのは、1776年です。

しかし、第二次世界大戦後、植民地下にあった世界の国々は、独立を果たしました。

 

アメリカのグローバリストたちは、日本人をとても恐れていました。第二次世界大戦で、日本人に用いられた原爆は、当初の計画では、日本人が抵抗をやめるまで、使い続けるものだったことが、最近知られるようになりました。戦争を終わらせるためにやむなく使用したというのは、まっかな嘘です。

この日本人を恐れる背景には、日本人と近いDNAを持つアメリカ原住民の虐殺の怨念を恐れているからでしょうか。

あるいは、第一次世界大戦後のベルサイユ会議で、日本の代表が、人種差別の撤廃を提案したことを今も恨んでいるからでしょうか。

 

イスラム教を信じる人にとのことをムスリムと呼び、世界のムスリム人口は、多子化やアフリカ内陸部などでの布教の浸透によって、現在も拡大を続けているとされています(2020年で20億人ともいわれ、キリスト教に次ぐ、世界第2位の規模を誇っています)。また、移民として欧米諸国など他宗教が多数派を占める地域への浸透も広まっており、イギリスではすでに国内第2位の信者数を有する宗教です。

 

なお、現在のグローバリズムは、各地の民族性・伝統・文化を破壊するために、アメリカ、欧州、日本において、この移民政策を押し進めています。

 

現在アメリカでは、グローバリズムを押し進める勢力(ディープスティトとも呼ばれる)に反対するトランプ元大統領の出馬をけん制するため、なりふり構わぬ手段(不正選挙・弾劾・起訴)を講じています。

昨年勃発したウクライナ戦争を、バイデン大統領は、民主主義(もちろん虚偽の)を守るための戦いと位置付け、グローバリズムに抵抗するプーチン大統領を悪の親玉に仕立てていますが、ぼちぼち、その勢いも終わりを見せ、かのゼレンスキー大統領の逃亡がまことしやかにささやかれ始めています。

 

同様の発言を繰り広げるロバート・ケネディ・Jrを、マスコミは一切取り上げようとはしません。

これらは、彼らの相当の危機感を表しているのかもしれません。

 

占星術では、200年周期で巡る今の時代を、土の時代から風の時代への移行期としています。植民地政策が全盛だった1800年当時から、200年の月日が経ちました。

 

さて、グローバリズムと反グローバリズム、あるいは、世界統一主義と各国第一主義。

 

風はどちらに吹くのでしょうか。

 

以上

 

 

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