ドラゴンボールを毎週欠かさず見ている自分としてはとても寂しい気持ちです。ブラックな表現ですが自分なりに哀悼の意を込めたいと思います。











ドラゴンボール自殺





高校生二人。





   

山崎「よう田沢久しぶり。」

田沢「やあ山崎君。」

山崎「田沢お前学校どうよ?上手くやってるのか?」

田沢「聞いてくれよ山崎、俺のクラスにスッゴイ性格悪いヤツがいてさ。」

山崎「そりゃ相当性格悪いな。」

田沢「いやまだ何も言ってないだろ。」

山崎「どんな奴なんだ?」

田沢「ドラゴンボールに例えるとさ。」

山崎「ドラゴンボール?」

田沢「ああオラァ今ドラゴンボールにハマってるっちゃ。」

山崎「それ悟空じゃなくてただの田舎もんになってるぞ、しかもしんちゃんとラムちゃんまで入ってるから。」

田沢「まあ聞けよ、その性格悪い奴ってーのがさ、ヤジロベーに界王拳10倍を使ってくる奴なんだ。」

山崎「うわっサイテーだなそいつ、弱い人間に対してとことん強くなる奴?どこにでもいるよな、ヤジロベーも嫌なやつだけどさ、そこまでする必要はないもんな。」

田沢「あとさ、もう一人性格の悪いヤツがいるんだけど。」

山崎「どんな奴?」

田沢「ドラゴンボールに例えるとさ。」

山崎「またドラゴンボール?」

田沢「ああそいつはさ、医者の息子で俺はエリートなんだぞっていっつも言ってやがるんだ。」

山崎「まるでベジータだな。」

田沢「ああこの間なんてさ、期末テストの結果が学年二位なだけでものすごいキレ方してたもん。」

山崎「ベジータって弱いくせに負けず嫌いですぐキレるよな。」

田沢「それがさ、フツーだったら学年一位に成りたかったって悔しがるだろ、そいつの場合はさ、オレは宇宙一じゃなきゃダメなんだーって突然キレて結果表破り捨ててたの。」

山崎「そいつ相当クレイジーだな、その後そのベジータって奴はどうなったんだ?」

田沢「うん、今までの10倍の重圧をかけなきゃカカロットには勝てないと言って海外に無期限で武者修行に行ったよ。」

山崎「やっぱり一番はカカロットな訳ね。」

田沢「ああ今度フットサルに来るから紹介するよ。」

山崎「紹介された俺は一体どうすりゃいいんだろ。」

田沢「それとさ、クラスにもう一人気に入らない奴がいるんだ。」

山崎「どんな奴?」

田沢「ドラゴンボールに例えるとさ。」

山崎「またドラゴンボール?」

田沢「ああそいつはさ、めちゃくちゃ勉強してるくせに、テストの点数がいいと(僕にこんな力が備わっていたなんて)って一々ナヨナヨ感動してウザイんだよ。」

山崎「それ悟飯の事言ってるの?謙虚でいい奴じゃねーか、悟飯の悪口だけは言うな。」

田沢「あとさ、ウチの親父。」

山崎「お前親父の悪口まで言うのか?」

田沢「ドラゴンボールに例えるとさ。」

山崎「またドラゴンボール?」

田沢「ああ、突然家から追い出されたかと思ったら、一人で生き抜くんだって言ってきたの。お布団は?ご飯は?って聞いたらそんなものが用意してあると思うか?お坊っちゃまよフフフハハハって不気味な笑い声で俺の事笑うんだよ。あれは完全に虐待だよ。」

山崎「ピッコロさんのこと言っているのか?まあ俺達ゆとり世代も何かと直ぐに虐待だと決めつけすぎるところあるよな。」

田沢「あとさ俺の元カノ。」

山崎「お前元カノの悪口まで言うのか?」

田沢「あああんなにヤムチャヤムチャって言ってたくせに最後はベジータに乗り代えやがってって思うもん。俺からしたら考えられない切り変えの早さだね。女心秋の空ってゆーけどさ、やっぱ女って怖エエヤ。」

山崎「それ元カノに対する感情じゃなくてブルマに対しての感情じゃねーのか?」

田沢「女はみんなブルマだよ。」

山崎「そう言う名言仕立ての捨て台詞やめろや、そう言うお前はドラゴンボールに例えると一体何キャラになるんだよ。」

田沢「俺か?俺はね、ヤジロベーだよ。」

山崎「ヤジロベーってさっき出てきたじゃねーか。」 

田沢「ああ、あれは俺だよ。」

山崎「田沢、お前。」

田沢「山崎、俺今いじめに合ってるんだ、毎日毎日10倍の界王拳を食らっている。」

山崎「そうだったのか、悪いこと聞いてすまない。」

田沢「いやいいんだよ、こんなバカな話できるのお前だけだから。なあ山崎、相談したいことがあるんだけどさ。」

山崎「何でも言えよ、ドラゴンボールトークだったら何時間でも付き合うぞ。」

田沢「ありがとう山崎。あのさ、界王拳10倍に勝つにはどうしたらいいかな。」

山崎「そうだな、ファイナルフラッシュも気功法も魔貫光殺法も駄目だし、やっぱり元気玉しか無いんじゃないかな。」

田沢「やっぱりそうか。」

田沢・笑う。

田沢「たまにクラスメートが声かけてくれてオラに元気を分けてくれるんだけど、俺には元気玉を作る技術が備わっていない、俺はみんなの元気を無駄にしてるんだ。」

山崎「そんなこと無いよ田沢、元気玉なんて作れる奴この世にいるかよ。」

田沢・笑う。

田沢「やっぱり色々考えてみたけどこの方法しかねぇみてぇだ、山崎、地球の事頼む。」

田沢・突然トラックに向かって飛び出す。

山崎「田沢~。」

キキードカン。

山崎・駆け寄る。

山崎「田沢、何で早く言ってくれなかったんだよ、俺だってチャオズ並に弱っちいけど微力ながらに力になれた筈なのに。」

田沢の懐に手紙が挟まれている。

山崎「はっこの展開はやはり遺書だ。」

山崎・遺書を手に取る。 

遺書「山崎、この手紙を読んでいる頃、オラはもうこの世にはいない。だけど界王様のところさ行って、いっぺぇ修行して必ず元気玉を習得してくる。一年待ってくれ。オラのリュックの中にドラゴンボールが既に6つある。偶然にも親父がガキの頃趣味として集めていた物が残っていた。」

山崎・田沢のリュックからドラゴンボールを探し当てる。

山崎「こりゃドラゴンボールふりかけに付いてくるおまけのスーパーボールじゃねぇか。」

田沢「四星球はプレミアが付いているらしく、入手は困難らしいが必ず見つかる筈だ。オラの5万円とお前の貯金から10万円で頼む。」

山崎「スーパーボールに15万円も払うの?しかも俺が10万円出すの?」

田沢「必ず元気玉を習得してスーパーヤジロベーになって帰ってくるから。」

山崎「ヤジロベーってスーパーになっても弱い気がするんだよね。」

田沢「必ずカカロットを倒す。地球育ちのヤジロベーより。」
 
山崎「あいつカカロットにいじめられてたの?フットサルで会うんじゃねーの?何かメチャクチャやな。」

渇いた風が吹き荒れる。

山崎「田沢、バカだな田沢。この世には嫌な奴等が沢山いる。親も仕事で疲れていて何もしてくれない、だからこそそれは自分で解決するしかねぇんだよ。ドラゴンボールなんてこの世にあるわけねぇだろ。田沢~。田沢~。」


バーン。

山崎「なんだ?なんだ?タイムマシーン?」


声「この世にはドラゴンボールは無いけれど、ドラゴンボールには明るい未来と希望が満ち溢れています。そうですよね、母さん、悟空さん。」


山崎「君は、トランクス君?」


声「乗って下さい。田沢君を止めに行きましょう。」

山崎「って言うかさぁ、あんたが直接行って止めればいいじゃん、そういうのがエネルギーの無駄になるんだよ。」

山崎・掃ける。 



バーン。



声「ロマンティックあげるよ。」












鶴ひろみさん、長い間お疲れ様でした。