前回からの続きです
本編43P内だけでこれだけの仕掛けを‥‥
河原先生の頭の中って一体どうなっているのでしょうか‥‥
語っている第54話の収録雑誌はこちらです
・ーーー・ーーー・ーーー・ーーー・ーーー・ーー
『素敵な彼氏』（第54話）考察ポイント4時系列に沿って抜き出していきます
マークは特に河原先生の手腕にしびれる箇所です。15.一線を越える前に、ののかが自分の気持ちを正直にハッキリと表明する→
えっとですね‥この場面に辿り着くまでが 非常に重要だと思うので、丁寧に辿っていこう
と思います。
前回の話（第53話）までは、ののかと一つになり
たい
とイケイケ押せ押せだった桐山くん（笑
とイケイケ押せ押せだった桐山くん（笑 ですが冒頭で、ののかの一貫した純粋さに触れて
桐山くんはこんなにも優しく、ののかの気持ちを
尊重してくれるのです。
桐山くん：
「大丈夫だから」
「ああいうふうに言ったけど
ののかがオッケーじゃなかったら
何もしないよ」
「別にあせってもいねーし」
その言葉を聞いてののかはじーんとしてしまい
ます。
ののか（モノローグ）：
私の気持ちとか ちゃんと考えて
大切にしてくれるんだ‥‥‥
私のことすごく‥
大切にしてくれてるんだ‥
しかしその直後、はッ‥！！と以下のことに気づ
きます。
これホント‥時代は確実に変わってきていると
思います。より善い方向へ
急にカタい話題ですみませんが、世の中にある
性犯罪を考えるうえでも最重要な認識だと思い
ます。
つい最近まで、おそらく人類の歴史としては
ずーっと、女性側は拒否しないだけで合意して
いると見なされていたし、実際に女性側も口に
出してハッキリと
「私はOKします（合意します）」
と伝えていなかったと思うんですよね。
それどころか
「そんなことを口にするなんて‥！！！」
という程の、おそろしいほど恥ずかしく
避けるべき行為だと考える文化だったと思うん
です。
特に日本においては。
でも「性行為に応じるか否か」って、人生の中で
も一番自分の意思をしっかりと表示しないといけ
ない瞬間だと思うんですよ、
やっぱり特に女性は。
なので、ののかが混乱しながらもちゃんと桐山く
んに自分の意思を能動的に伝えた場面は、ののか
の勇気に胸が熱くなりました
ののか‥よく頑張ったね
おばちゃんはあなたを尊敬するよ
16.ののかが恥ずかしさのあまりひざから崩れ落ちる→
・さすが河原先生‥‥自然すぎる。
演出が全くわざとらしくない。
これまでもののか、よくぱたっと倒れていたも
んね
（そしてそれがすっごい可愛い
）
（そしてそれがすっごい可愛い）
ののかの意思を桐山くんに伝えたあと、 このままののかが主導権を持ってすすんでいくの
かと思いきや‥‥
恥ずかしさのあまりののかが倒れるという演出で
2人の立ち位置をまたも見事に転換しています。
ののかの目線／見下ろす、
桐山くんの目線／見上げる から
ののかの目線／見上げる、
桐山くんの目線／見下ろす へと転換
つまり、最初、というか
男女間の恋愛関係においてスタンダード型である
桐山くん（男性側）／リードする側、先導
ののか（女性側）／リードされる側、受容
この大多数に受け入れられやすい王道に、しっか
りと戻るのです‥
（若い10代のうちはこの型こそが最強の理想像で、
どうしても意識しちゃう気がするなー）
特にこういう、性に関する場面では
男性に力強く引っ張っていってほしい！という
「王子様とお姫様」になりたい憧れを持つ女性
の方が多いんじゃないかな
時代は変わりつつあるけれど、やっぱり‥‥
憧れちゃいますよね〜
読者としては、その理想形を求めてしまいま
す
17.ののかの「死んだ」発言→
・初めてのこれの時に、自分の言葉でちゃんと
「私もあなたといたしたい」と相手に伝える‥‥
いや〜想像するだけで恥ずかしさのあまり死に
そうです涙
涙 「死ぬぐらい恥ずかしい」っていう意味での
「死んだ」ですね。
実はここでの「死んだ」は、上記の意味だけで はなくて二重の意味を持っています。
ここでも河原先生、キレッキレです
初めて男女の一線を越える‥‥それはつまり、
とても大きな意味で「大人になる」ということ
です。
大人になるということはつまり、
「子ども（処女）だった自分には
二度と戻れない」ということです。
つまり、ここで死んだのは、
（一線を越える前までの）
「子ども時代の ののか」
ということになります。
玄関から室内に入る場面でも、
ののかのモノローグで
「今死んでたんじゃない 私‥⁉︎」
って匂わせていますね。
子ども時代の自分が死んだあと、人はどうなる
のか。
そう、大人の自分として新しく生まれ変わるの
です。
しかし、そんなに物事は単純なものじゃないっ
てことも事後の2人のやりとりでは描かれていま
す。
18.ののか泣く、その流れでキス→
・本作ではお決まりの定番中の定番ですね（笑）
キタキタ〜〜待ってました
案件です。
待ってました案件です。・ーーー・ーーー・ーーー・ーーー・ーーー・ーー
ふぃ〜‥‥またまた次回に続きます
まだ未読の方は下の画像をポチっと
Amebaマンガページに跳べます
立ち読みページもありますので未読の方はどうぞ
（登録しなくても読めたよ）
（登録しなくても読めたよ）