それではさっそく前回からの続きです
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『素敵な彼氏』(第54話)考察ポイント3
時系列に沿って抜き出していきます
マークは特に河原先生の手腕にしびれる箇所です。
10.ののかの頭に浮かぶエリハの姿が超絶に雑すぎる→
・ののかの混乱ぐあいが出ている(笑)
11.桐山くんからののかへの「ファーストキスてきとう問題」についての謝罪→
・初めてこの件について真面目に話す謝罪場面(言
葉にすると重いけどそういうことだよなぁ)だか
らこそ、桐山くんが椅子に座るという演出で2人
の立ち位置を逆転している。
ののかの目線/見上げる、
桐山くんの目線/見下ろす
(=ののか/リードされる側、
桐山くん/リードする側) から
ののかの目線/見下ろす、
桐山くんの目線/見上げるへと逆転
愛する人と男女の一線を越える
=少女漫画界においての一番の上がり!な場面
で、物語のはじまりから抱えていた重大案件
「ファーストキスてきとう問題」を
桐山くんから直接語らせることで解決する。
(ののか以上に読者がこれまで抱えていたモヤモヤ
感の解決)
・「ファーストキスてきとう問題」を解決したから
こそ、桐山くんの紳士な態度に説得力を感じるこ
とができる。
12.本編(54話)における「これ」とは
これ‥‥でっかく書かれていますよね。
意味的にもすっごい重要です。最重要かも。
でっかく書かれた「これ」の前後の文脈では
「これ」=「男女の一線を越えること」
の意味なんですが、
それだけの意味ではないのが河原先生の凄いと
ころ‥!
本編には「これ」という言葉が他にも出ていて、
まとめると、
「これ」=「男女の一線を越えること」、
「指輪」、
「行為後のハグ」
の3つを指しているんです‥!!
「これ」の一単語で3つも!!!
〈これ①=男女の一線を越えること〉
指輪と行為後のハグは「真実の愛」の象徴とい
えます。
つまり、ただのエロ・性欲だけでいたしたんじゃ
ないよってこと。
愛あるゆえのこれですってめちゃくちゃ強調して
るんですね。
13.ののかが急に敬語になり、桐山くんにつっこま
れる→
・付き合う前から同じようなやりとりの描写あり。
こういう細かい描写が効くんだよなぁ‥うん。
14.ののかが(モノローグではなく)実際に口に出して桐山くんに今の気持ちを語りだす際の、桐山くんの上目づかい→
桐山くん(=男性側)のこういう場面での不安
な気持ちを上手く表していると思います。
今まで‥といっても古いかもしれませんが、恋愛
ものにおけるステレオタイプな王道では、こうい
う時の男性像って不安な気持ちを微塵も感じさせ
ないですよね。自信満々ということではないけど(笑)「いたしたい!」という意思はブレなくて強
いというか‥‥
でもね、初めてのこれって、もちろん女性側は多
大なる不安感しかないぐらいな状態なのですが、
男性側だって自信満々で自信しかないってそんな
ことあるはずはないんですよね‥
いや人によっては分からんけど(笑)
「男性」「女性」というくくりではなく、ただの
一人の「人間」って考えたとき‥‥男女関係なく
両者ともめちゃくちゃ不安ですよね。
誘いを断られるかも‥
こういう自分は嫌われるかも‥
自分が一番好きな人から拒絶されてしまう可能性
そりゃー怖いし怯えますよ、男性だって
でも十代の若いうちは、男性側のそういう繊細な
気持ちにまで考えは及ばなかったなぁ‥少なくと
も私は
大人になってやっと理解できたのですが、少女漫
画でそこを表現‥というか描写していることが素
晴らしいと思います。
女の子だけじゃないよ、男の子も不安なんだよっ
て。
あっはっはまだまだ続きまーす
終わらない〜〜〜
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