皆様こんばんわ、ゴミ王河童でございます。

 

なんか、今年もまた、槍ヶ岳での遭難ニュースでございますか・・・。

 

雪に降られてしまったそうですが、5月17日はまだ半分冬山でございますよ。

まぁ毎年、どんなにご準備されたとしましても、

どなたか、必ず、逝かれてしまいますので、

落命クジ当たらないようにするしかないでしょうねぇ・・・。

 

で、特に推奨ということではございませんが、

虫も出ない季節、クマも出ない時間、雪もまだ降らない(運悪ければ降るかも)という、

当方が大好きな晩秋の槍登山の記録をお届けいたします。

 

題しまして、

10年ぶり槍・妄想練習登山。

では、亡くなられた方のご冥福をお祈りしつつ、

不謹慎ながら、お楽しみくださいませ。

                                       

2014年10月30日(木) 夜22:46 - 翌31日(金) 15:51分

 

総行程17時間5分無泊(準日帰り)登山の記録でございます。

 

岐阜側、新穂高温泉の無料駐車場を夜10時46分にスタート。

まぁ毎度申しますとおり、変態登山の極みでございます。

 

白出沢出合に同12時24分に到着。

まぁ約5.5kmの右俣林道を歩く速度としましてはこんなもんかと思います。

 

はい、心にしみます標識でございますね。

 

途中の道中省略しまして、滝谷出合に着きました。

当然ながら真っ暗でございまして、対岸の、藤木レリーフがある崖の位置が全く見えませんので、

事前のイメージトレーニングを推奨致します。

(一度渡れば次からはもう大丈夫ですよ。)

 

日の出までは真っ暗な道中ですので、こういうペンキマークでも嬉しくなります。

 

槍平に着きました。誰もキャンプしてませんでした。

 

槍平をノンストップで通過、飛騨沢に入ったあたりで、周囲が少し明るくなります。

降雪期槍登山予行練習でもありましたので、

途中の目印はなるべく記録・記憶しておきます。

 

振り返りますと、抜戸岳がデンと構えております。

 

平日ですし、こんな時間、クマさんも他人様も居ませんよ。

 

千丈乗越分岐に着ました。無雪期はここから飛騨乗越まで2時間15分です。

時速1.3km、超ゆっくりな半歩前進とイメージください。

(降雪期は倍の4時間30分かかります。一歩ごとに踏ん張りが要ります。)

速く登ればいいってもんではないですよ。競技ではありませんし。

急いでも脚を攣るだけですよ。

 

だぁーれも居ないサイの河原のような飛騨沢ひたすらトボトボ登ります。

(まぁ奥穂の白出沢より変化に富んでいて、退屈はしません。)

 

右側の、登山道ではないこういう崖の地形は要チェックで、

降雪期にこっち側に間違って入ると命に係わります。

 

振り返っても誰も追いかけて来ませんし、クマさんも追いかけて来ません

笠ヶ岳と抜戸岳が2枚重なり合わさって見えます。

 

なんか、夜明けを迎えたようです。

 

いよいよ飛騨沢上部でございますね。

 

はい、既に凄い傾斜になっております。

無雪期はジグザグな登山道に沿ってえんえん登っていくのですが、

降雪期は登山道がスッポリ雪に埋まりますので、

この傾斜をストレートに登ってまいります!

(雪崩誘発防止とか、そんなもんですよ。)

 

いやぁ、飛騨乗越が見えてきました!

まだまだジグザグですが、

3週間後の11月23日の降雪期登山の時はここからもう真っ直ぐでした。

 

飛騨乗越です。

風速25mの極寒強爆烈風のお出迎えしかありません。

 

まっぷゆと同じ装備です。

こびりついております白いのは氷でございますね。

 

おひさまは雲の中。

 

登ってきた飛騨沢も雲の中。

 

槍ヶ岳山荘前です。

だぁーれも居ません!

 

ひとりくらい居てもいいんじゃねぇの!?

 

むむぅ、信じられん。本当に貸切のようだな・・。

まぁ面倒くさい挨拶とか要らんし、まぁいっか。

 

山荘前を華麗にスルー、おー、ここから笠ヶ岳まで行けるのかぁー!

生半可な装備と体力ではここから笠ヶ岳まで行けません!

 

槍の穂先です。

なんか、夏休みとかの写真では、

ここから山頂まで人の列だったような気がしましたが・・・。

 

最初はビビリますが、見た目ほど難しくありません

 

小槍のうーえでアルペン踊りをさぁ・・・

歌詞のとおりの場所でございます。

小槍登頂は命掛けでございますよ。

 確保が要るので、単独登では無理と聞いております。)

 

まぁハシゴが見えてきますと猛烈に安心します!

 

素晴らしい高度感、高所恐怖症の方にはお薦めしませんが。

 

山頂に着きました。

誰も居ないので、全く感動も分かち合えず

独り言をたれるしかありません。

 

寂しい自撮も、もう慣れっこでございました。

 

天気悪いし、寒い以外のなにもんでもありません

 

おっと、滞在予定の9時を4分過ぎちまったぁ!

(8時15分に登頂しておりましたので、50分間、

 山頂で独りボーっとしていたことになります。)

 

まぁこれを降りるわけなんですが、自業自得ですので、諦めるしかありません。

 

山荘は一応開いていましたので、入ったんですが、人の居る気配無し・・・。

(すみませーん、と声掛けたら、女性のスタッフさんが応対してくださいました。)

 

食事は10時から、と書いてあるのに、無理矢理頼んだら、

作ってくださいました。涙が出るほど美味しかったですよ!

これを美味しくいただきまして、10時ちょうどに山荘出っ発ぁーつ!

(予定時刻通り下山に取り掛かりました。)

 

帰路の道中は省略しまして、往路は真っ暗で見えませんでした最終水場、

飲んだらおいしかったです。

 

予定の12時を15分過ぎていましたが、ほぼほぼ予定通り、槍平に戻ってまいりました。

槍平ー飛騨乗越間は往路で4時間超かかった行程でしたが、帰路の下りは半分の2時間少々で下ったことになります。

 

夏場は濁流になることが多い滝谷出合ですが、この季節は渇水期でございますね。

ここの濁流を無理に渡ろうとして落命されてこられた方々のなんと多いことか!

 

都合、12回、右俣林道を歩きましたが、こんなに明るい時間に歩いたのはこれを含めて2回だけでございました。

 

最後、16時前には下山届を出す、という予定通り、15時51分、下山届提出。

 

ということで、事前調査と、準備と、体調管理と、時間の管理を怠らなければ、

単独行としても安全に、行って帰ってこられますので、

くれぐれもご自身の力量とご相談の上、チャレンジしてみてください。

ご心配になるご家族がおひとりでもいらっしゃる場合は全くお薦めしません。

 

本日は以上でございます。

ご来訪ありがとうございました。

ではまたさよおおなら。