ムクゲと韓国人原爆犠牲者慰霊碑 | ヒロシマ平和公園の四季 第2部

ヒロシマ平和公園の四季 第2部

原爆投下により広島の街は「ヒロシマ」に変容しました。その悲劇から70年あまり平和な町に復興しました。しかし、平和公園には「ヒロシマのこころ」が息ずいています。四季の移ろいとともに語り継ぎます。

 

韓国人原爆犠牲者慰霊碑は、広島平和記念公園内にある広島原爆による在日韓国・朝鮮人犠牲者への慰霊碑です1. この碑は、広島市中区中島町に位置しており、元々は朝鮮王公族である李グウ大日本帝国陸軍中佐の遺体発見現場に設置されましたが、後に現在の位置に移されました。碑柱は亀を形どった台座上にあり、その上に双竜が刻まれた冠があります。この構造は、「死者の霊は亀の背に乗って昇天する」という故事に倣ったもので、高さ5メートル、重さ10トンの韓国の銘石でできています。この慰霊碑は、広島で被爆した同胞の慰霊と、原爆が二度と起こらないようにするために建設されました。 2023年5月21日には、G7広島サミット開催に伴い、日本の内閣総理大臣である岸田文雄と韓国大統領の尹錫悦が日韓両首脳の夫人と共に本慰霊碑を訪れ、献花並びに黙祷を行いました。韓国の現職大統領が本慰霊碑を訪問したのは初めてのことでした .