片岡静香様
片岡静香(かたおか・しずか)
昭和二十一年(1946年)九月二十六日
京都府に十三代目片岡仁左衛門・喜代子
夫妻の第八子として誕生。
くるみ座・演劇集団円に所属し女優と
して活動する。
兄秀公(五代目片岡我當)・彦人(二
代目片岡秀太郎)・孝夫(十五代目片岡
仁左衛門)は歌舞伎俳優。
令和六年(2024年)七月二十三日、七
十五歳で死去。
令和六年(2024年)七月二十一日、大阪
松竹座において『義経千本桜』「木の実」「小
金吾討死」「すし屋」を鑑賞した。
いがみの権太を兄上十五代目片岡仁左衛門が
じっくりと勤めてた。やくざな暴れん坊の権太
は、父鮨屋弥左衛門が弥助実は平維盛を匿って
いると知るや梶原景時に訴えて金を得ようとす
る。
悪の不良息子と見えた権太が実は純真で優しい
心を持っていた。
片岡仁左衛門の名演が権太の一途さを明かし
た。
あの名演を大阪松竹座で鑑賞した二十一日は
静香さまが健在だった。
我當丈・仁左衛門丈の妹様、叔片岡進之介丈・
孝太郎丈・片岡サチ様・片岡京子様・片岡愛之
助丈の叔母様であらせられる。
昭和六十三年(1988年)、よみうりテレビ
だったと思うが、父上十三代目片岡仁左衛門丈
の番組が放送され、ナレーターが静香様だった。
冒頭に昭和六十三年二月歌舞伎座『菅原
伝授手習鑑』「道明寺」の部分映像が映っ
た。公演を見れなかったわたくしにとって
有り難い番組だった。
「お茶屋遊びも芸のうち」で十三代目
仁左衛門が祇園に遊びに行く際は、「この
日は母も怒りません」のナレーションが
素敵だった、「しかし」で父上が若い芸
妓の手を握るシーンの語りも絶妙だった。
『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』「登仙
の巻」は平成十八年(2006年)一月二十
九日びぜんぎゃるり後のKYOTO FANJ
で鑑賞した。
父上十三代目片岡仁左衛門が視力を失っ
てからは静香様と姉上芙有子様が献身的に
介護をされた。姉妹のインタビューが上映
された。
父上十三代目仁左衛門師・兄上我當丈・
秀太郎丈・十五代目仁左衛門丈・甥御進之
介丈・孝太郎丈・愛之助丈・御親戚片岡千
之助丈の舞台は客席で拝見拝聴した。
静香様のナレーションや記録映像に会え
たが舞台に会えなかった。
ご両親十三代目片岡仁左衛門師・喜代子
様。
合掌