吉田文雀師匠 没後三年・四回忌御命日 | 俺の命はウルトラ・アイ

吉田文雀師匠 没後三年・四回忌御命日

 吉田文雀(よしだ・ぶんじゃく)

 文楽人形遣い

 本名 塚本和男

 昭和三年(1928年)六月八日生まれ。東京都出身。

 平成二十八年(2016年)八月二十日死去。

吉田文雀師匠

 吉田文雀師匠の舞台は、清らかで芸の風格を感じまし

た。国立文楽劇場客席で師匠の至芸を拝見したことは、

自分にとって大きな宝です。

 

 平成十四年(2002年)四月十日国立文楽劇場公演『菅

原伝授手習鑑』の覚寿。

 

 平成二十六年四月七日・二十六日国立文楽劇場公演

『菅原伝授手習鑑』、竹本住太夫師引退公演「桜丸切腹

の段」の八重。

 

 平成二十四年(2012年)十一月五日国立文楽劇場公

演『仮名手本忠臣蔵』「大序」「四段目」の顔世御前。

 

 平成二十七年(2015年)一月十九日国立文楽劇場公

演『関寺小町』の小野小町。

 

 覚寿の厳しさと優しさ、八重の可憐さ、顔世御前の

優美さと儚さと悲しみ。

 

 最後の舞台となった小野小町の哀感。百歳の老齢

になった小町が、若き青春の日を懐かしむ。

 関寺小町

 人は老いの身になって、若き日の恋が益々愛おしくなる

ものかという問いを頂き衝撃を受けました。

 

 今年四月八日・二十九日国立文楽劇場公演『仮名手本

忠臣蔵』において、文雀師匠の友であらせられる吉田簑

助師匠が顔世御前を遣われ、文雀師匠の舞台を想い起

こし、感慨がありました。

 

 吉田文雀師匠の芸は永遠です。

 

 

                                 合掌