必殺仕置人 いのちを売ってさらし首 三 | 俺の命はウルトラ・アイ

必殺仕置人 いのちを売ってさらし首 三

 

『必殺仕置人 いのちを売ってさらし首』

 テレビドラマ トーキー 55分 カラー

 放映日 昭和四十八年(1973年)四月二十一日

 製作国 日本

 製作言語 日本語

 放送局 朝日放送系

主水

 

 

 オープニングのアバンタイトル部分は、

無実の罪で処刑されるまつぞうの悲劇、

父の首と対面するお咲の痛みという凄絶

で重い場面が描写されます。

 

 まつぞうが泣きわめき、役人たちに取

り押さえられる場面が俯瞰で撮影される

のも、監督貞永方久、撮影石原興の鋭い

演出の視座があります。

 

 大滝秀治の恐怖の演技も壮絶でし

た。

 

 大滝秀治は大正十四年(一九二五年)

六月六日東京43年)陸軍第一航空隊入

隊します。

 陸軍第一航空隊に入隊します。戦後通

訳をした時に、帝国劇場で観た『真夏の

夜の夢』に感動して、演劇に目覚め、劇

団民藝に入ります。

 

 演出部に回され、レコードを回す役を勤め

られていた時に、ある俳優が休演しその代役

を勤めます。

 

 稽古までに台詞を暗記し、役に情熱的に

取り組むという情熱で、映画界・テレビ界

においても重厚に存在感を発揮しました。

 

 

 今出川西紀の目の演技も圧巻です。

 

 第一話は、ゲスト今出川西紀のアップが

多いのですが、じっと見据える視線が無言

で感情を深く語ります。目の輝きが微妙に

変化していく過程に、お咲の怨念・情念の

道があります。

 

 観音長屋のシーンになって、陰鬱なムード

から一転して明るくなります。逞しく生きて

いる長屋のひとびと。

 

 瓦版屋のおひろめの半次が竹馬で遊ぶ

光景も素敵です。

 

 半次は明るくて軽妙・剽軽なムードを出す

若者ですが、根は繊細で優しい男です。

 

 津坂匡章は昭和十八年(一九四三年)二月

十四日生まれ。俳優座養成所を経て、テレビ・

映画で活躍します。

 

 映画『男はつらいよ』シリーズでは車寅次

郎の舎弟川又登役を勤めました。

 

 「必殺シリーズ」では、第一作『必殺仕掛人』

(昭和四十七年九月二日ー昭和四十八年四月

十四日)において、音羽屋半右衛門の部下岬の

千蔵役を勤め、引き続き登場することとなりま

した。

 

 昭和四十八年(一九七三年)六月九日公開

映画『必殺仕掛人』、九月二十九日公開『必殺

仕掛人 梅安蟻地獄』(共に渡邊祐介監督)に

おいても千蔵を勤めました。

 

 初期「必殺シリーズ」では、津坂匡章氏とおき

ん役の野川由美子氏が、「顔」だったのです。

  

 

 

 キャスト 

 

 山崎努(念仏の鉄)


 

 沖雅也(棺桶の錠)


 

 野川由美子(鉄砲玉のおきん)


 

 白木万理(中村せん)


 

 大滝秀治(浜田屋庄兵衛 松造)

 今出川西紀(お咲)

 

 三島ゆり子(お島)

 菅貫太郎(牧野備中守)

 

 

 津坂匡章(おひろめの半次)



 

 近藤宏(的場弥平次)

 生井健夫(田口)



 

 高松英郎(天神の小六)


 

 黛康太郎(喜助)

 新屋隆弘(与吉)

 成田幸雄(孫八)


 

 菅井きん(中村せん)


 

 藤田まこと(中村主水)


 

 スタッフ

 

 制作    山内久司

       仲川利久

       桜井洋三


 

 脚本  野上龍雄

 

 

 音楽  平尾昌晃

 撮影  石原興

 

 

 

 美術 倉橋利韶

 照明  中島利男

 録音  二見貞行

 調音  本田文人

 編集 園井弘一

 

 助監督 家喜俊彦

 装飾  稲川兼二

 記録 野口多喜子

 進行 黒田満重

 特技 宍戸大全

 

 

 装置 新映美術工芸

 床山結髪 八木かつら

 衣装 松竹衣装

 現像 東洋現像所

 

 制作主任 渡辺寿男

 殺陣  美山晋八

 題字 糸見溪南

 

 主題歌「やがて愛の日が」

 作詞 茜まさお

 作曲 平尾昌晃

 編曲 竜崎隆路

 唄   三井由美子

 ビクターレコード


 

 オープニングナレーション作 早坂暁

 エンディグナレーション 野上龍雄

 

 ナレーター   芥川隆行

 

 制作協力 京都映画株式会社



 

 監督 貞永方久


 

 制作  朝日放送

      松竹株式会社

 

 ☆

 山崎努=山﨑努

 

 今出川西紀=久保にしき

 

 津坂匡章→秋野太作

 

 桜井洋三=櫻井洋三

 

 大滝秀治の役名で松造はノークレジット

 

 早坂暁はノークレジット

 

 野上龍雄 エンディングナレーション作は

 ノークレジット

 ☆


 

 

             南無阿弥陀仏