米上下院で「つなぎ予算案」可決、バイデン氏が署名 連邦政府閉鎖を土壇場で回避 | 自称投資家元シンガーソングライター松山栄一の写真・アニメ・時事ネタ他なんでもアリの超ウルトラ基地

米上下院で「つなぎ予算案」可決、バイデン氏が署名 連邦政府閉鎖を土壇場で回避

米連邦議会は9月30日、10月1日から45日間の予算執行を可能にする「つなぎ予算」案を可決した。ひらめき電球

 

連邦議会では予算案の成立期限が30日深夜に迫り、連邦政府閉鎖の懸念が高まっていたが、期限の数時間前に閉鎖回避に向けて前進した。旗

 

ジョー・バイデン大統領はその後、予算案に署名し、成立させた。 

 

30日午後、下院で賛成335票(民主党議員209人、共和党議員126人)、反対91票で可決されたつなぎ予算案は、11月17日までの予算執行継続を可能にするもの。

 

ロシアの侵攻を受けるウクライナへの新たな援助は、含まれない。 

 

同日夜には上院でも賛成88票、反対9票で可決された。 

 

バイデン大統領はその後、30日のうちに予算案に署名し、成立させた。

 

これをもって連邦政府の予算執行は確保され、連邦政府サービスの停止は回避されることになった。目 

 

署名に先立ちバイデン大統領は声明で、「今晩、上下両院の超党派多数党は連邦政府の機能を維持するために投票した。それによって、何百万人もの勤勉なアメリカ国民に無用の苦しみを与えただろう、必要のない危機を阻止した。この予算案によって、現場で働く兵士たちは給料の支払いを受け続けるし、旅行者は空港で立ち往生しなくても済む。何百万人もの女性や子供たちは引き続き、不可欠な栄養支援を受けられる。ほかにも、継続できる事業は本当にたくさんある。これはアメリカ人にとって良い知らせだ」と述べた。

 

そのうえで大統領は、「しかし、はっきりさせておきたい。そもそもこんな事態になったのがおかしいのだと。ほんの数カ月前、マカーシー議長と私はまさにこうした人工的な危機を避けるため、予算について合意をまとめた。しかしもう何週間も、下院共和党の極端な勢力は、その合意から離脱し、何百万人ものアメリカ人にとって壊滅的な事態につながる大幅な予算削減を要求していた」と、共和党の強硬派を批判した。 

 

数万人の連邦職員は10月1日午前0時1分(アメリカ東部標準時夏時間、日本時間10月1日午後1時1分)から無給の一時帰休となり、様々な政府サービスが停止される可能性があった。 

 

野党・共和党内の少数の強硬右派議員は、頑なに歳出削減を要求し、議会での交渉を妨げてきた。

 

今回のつなぎ予算案の可決は、こうした少数派議員にとって痛手となる。 

 

■ウクライナ追加援助は盛り込まれず 

 

ただし、大多数の議員は連邦政府の閉鎖回避を優先させたため、共和党強硬派が強く反対していたウクライナへの追加援助は、今回のつなぎ予算案に盛り込まれなかった。メモ 

 

民主党と、ウクライナへの拠出増額を支持する共和党議員は今後も、追加援助を要求し続ける見通し。

 

ただし、短期的にはウクライナの戦争遂行に支障が出る恐れがあると、バイデン政権関係者らは警告している。 

 

上院採択の直後にバイデン大統領は声明で、マカーシー議員に速やかに、ウクライナ追加支援策を提出し可決させるよう求めた。 

 

「ウクライナへのアメリカの支援が中断するようなことは、どのような状況でもあってはならない」とバイデン大統領は強調し、「ウクライナの人々を助け、この危機的な状況でウクライナを助けるため必要な支援の可決を確保すると、下院議長が自ら表明したその内容を、議長が実現するものと私は全面的に予想している」と念押しした。 

 

■45日後に再び繰り返されるのか 

 

連邦政府の閉鎖は、上下両院が10月1日の会計年度開始前に承認しなくてはならない政府支出の内、約30%について合意できない場合に起きることになっていた。注意 

 

下院では共和党が僅差で、上院では民主党が1議席差で過半数を占めており、あらゆる財政措置の実施にも両党の賛成が必要となる。 

 

共和党の強硬派グループはここ数週間、短期的な歳出対策に反対する等してきた。 

 

ケヴィン・マカーシー下院議長(共和党)は、身内の共和党内の強硬派議員の怒りを買う可能性があるため、ぎりぎりまで、民主党の票に頼って下院の法案を通すことに非常に消極的だった。 

 

今回のつなぎ予算成立で、少なくとも今回は連邦政府の閉鎖は免れた。 

 

しかし、こうした騒ぎは、つなぎ予算の期限が切れる45日後に再び繰り返される可能性が高い。

 

共和党と民主党、そして共和党内部で、政府支出の程度や政策をめぐる根本的な意見の相違が解消されていないためだ。 

 

こうした中、マット・ゲイツ下院議員(フロリダ州)と下院の保守強硬派は決断を迫られている。 

 

短期的法案の可決のために民主党票に頼るというマカーシー氏の決断は、強硬右派が下院で反乱を起こすきっかけになる可能性がある。

 

マカーシー氏を指導者の座から排除しようとする強硬派が、今後いわゆる「立ち退き動議」を提出するかどうかが注目される。 

 

マカーシー氏は9月30日の記者会見で、自身に反発する議員に対し、「議会には大人がいるはずなので」、「私に対して動議を出したいなら、そうすればいい」と挑戦的に述べた。 

 

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