(前回の続き)

申し訳なさそうに僕を見つめるイカナエちゃん。

何だか、凄く愛おしくて可愛く思えちゃったんだ。

イカナエ「きゃっ///」

驚いて顔を真っ赤にして、可愛い声を出すイカナエちゃん。

というかいつの間にか、僕はイカナエちゃんを抱きしめていたみたいだった。

イカ「ごめん、イカナエちゃんがあまりにも可愛く愛おしかったからつい…」

僕も、照れてしまった。

そのために、手を離してしまった。

イカナエ「ありがとう、嬉しいけど恥ずかしいよ///」

顔を真っ赤にして俯く、イカナエちゃん。

イカ「じゃぁさ、行こうか?」

僕は、イカナエちゃんの手を優しく握って歩き出す。

それに答えるように、イカナエちゃんも僕の手を握り返してくれるのがたまらなく愛おしく可愛いんだ。

絶対に、彼女のことを守るってここに決めたんだ。

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イカ「ごめんね、少しの間ここで待っててほしい。

すぐに、お母さんに紹介するからさ。」

イカナエちゃんは、コクリとだけ頷いて外で待っている。

そして、僕は家の中に入ってママに声を掛ける。

イカ「ただいま、お母さんに紹介したい娘を連れてきたよ。」

イカママ『お帰り、イカ。

今さ、料理がまだ完全に出来上がってないんだよ。

それでも、良いならイカナエちゃんに入ってもらいな。

それに、いつまでも外で待たせちゃ悪いし入ってもらいな。』

ママは、声だけで応答してくれた。

イカ「わかった、じゃぁ呼ぶからね。」

僕は、家の外にいるイカナエちゃんの元に行く。

イカ「イカナエちゃん、お待たせ。

家に入って、お母さんを紹介するからさ。」

イカナエ「うん、ありがとう。

何だか凄く、緊張してきちゃったよ。」

緊張した表情でいる、イカナエちゃん。

イカ「大丈夫だよ、そんなに緊張しなくてもね。」

(次回へ続く)
(前回の続き)

イカ「…うん、平気だよ。

ママ、ありがとう。」

僕は、手で涙を拭ってママを見る。

イカママ「なら、良い。

ママもね、イカナエちゃんに会いたいな。

今度イカナエちゃんを連れておいでよ。

あんたが選んだ娘だから、とやかく言わないけど将来の娘になる娘に会ってみたいからね。」

イカ「わかった、今度連れてくるから。

僕は、イカナエちゃんのことを守るよ。」

イカナエちゃんが、悲しむ姿を見たくないから。

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僕は、告白した日のことを思い出した。

イカナエ「イカ君、どうしたの?」

イカ「イカナエちゃん…僕は、キミが好き!付き合ってください!」

僕は、あの時に思いっきり告白して良かったと思う。

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今日は、イカナエちゃんを家に呼ぶ日。

僕は、途中まで迎えに行くんだ。

僕は、ウキウキ気分で待ち合わせ場所で待つ。

イカナエ「イカ君、お待たせ。」

イカナエちゃんだ、僕に手を振って駆け寄ってきた。

イカ「大丈夫だよ!僕も、少し前に来たばかりだから。

それよりも、急で迷惑じゃなかった?」

イカナエ「ううん、迷惑なんかじゃないよ。

いずれは、イカ君のお母様にも挨拶しなきゃって思ってたくらいだから。」

良かった、でもイカナエちゃんもちゃんと考えてくれてたことが嬉しいんだ。

イカ「ありがとう、イカナエちゃん。

でもさ、僕のママはお母様って感じじゃないからね。」

僕は、照れながらイカナエちゃんに言っている。

イカナエ「イカ君のお母さんに会えるのって、嬉しいな。

そういえば、今気になったんだけどお父さんは?」

イカ「僕のお父さんは…お母さんが妊娠しているときに、勝手に海ママに頼んで人間になった。

って、聞いたよ。

それっきり、二度と戻ってこなかったらしい…」

僕は、俯いて言っている。

イカナエ「ごめんね、イカ君…そんな辛いことを思い出させて…」

(次回へ続く)
(前回の続き)

僕は、凄く怒ったんだ!だって、僕の大事な彼女のことだから!!

海ママ「ちょっと待ちなさい!本気で、イカ蔵のところへ行くつもり?…やめた方が良いと思うわ。

ちょっとガラが悪いくらいじゃないのよ…やくざまがいのことも平気でするって、聞いたことがあるの。

もしそれでも、会いに行くつもり!?」

本気で僕のことを心配して、声を荒げている海ママ。

イカ「聞いたことがあるって、海ママの体内に居ないの?」

僕は、きょとんとしてしまった。

イカママ「知ってるよ、イカ蔵ならね。

でも、住んでいる場所はちょっと遠いからね。」

さっきまで、黙って見ていた僕の本当のママ。

イカ「ママ、本当?どこに住んでるの!?」

僕は、ママを見た。

海ママ「駄目ですよ、イカママ。

そんなところ教えちゃ…イカ君には、悪いけど教えるべきではないわ。」

ママを止めようとする、海ママ。

イカ「海ママも本当は知ってるんだ…それなのに、教えてくれないなんて…」

僕は、いたたまれなくて家に帰った。

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本当は、僕のことを心配して海ママもママも教えようとはしないってわかってる。

わかってるけど、僕にとってイカナエちゃんが大切だから。

イカママ「イカ…あんたが本気だったら、とめないよ。

とめないけど、イカナエちゃんを悲しませないようにしなよ。

せっかく、あんたの彼女になってくれたんだからね。」

ママは、優しい目で僕を見ている。

僕は、『せっかく、あんたの彼女になってくれたんだからね。』

という、ママの言葉に何も言えなくなってしまった。

やっぱり、イカナエちゃんを悲しませたくないから。

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イカママ「落ち着いた?」

僕は、考えているうちにいつの間にかママに泣きついていたようで、背中を優しくさすってくれている。

(次回へ続く)
(前回の続き)

2代目「両方が良いです!」

初代『嫌だ、どっちか選びなさい。』

2代目「どうしてですか?」

初代『ちゃんと、家の味を守っていってほしいからだ。』

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父ちゃんが、答えてくれました。

爺ちゃんの言っていたことは、僕にもわかるから最初にあんこから覚えようと思いました。

深春「師匠、このあんこの味をみてください。」

父ちゃん「……、まだ駄目だ。

作り直しするぞ!」

師匠は、厳しい顔で言います。

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私も、何度もあんこを作り直しさせられました。

まぁ、失敗したあんこはもったいないので、自分達で食べますよ。

皮作りをさせてもらえたのは、何年か後のことでしたね。

息子は、どれくらいで皮作りになれるか楽しみですね。

(終了)

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「海」

ここは、海の中。

イカ「ママ、大きなママ。」

イカママ「何?呼んだ?」

イカ「違う、違うよ。

海ママを呼んだんだ。」

そう、ママはママでもみんなのママ。

海ママ「はい、海ママよ。

どうしたの?イカ君。」

来た来た、来てくれた。

イカ「僕ね、この前海ママに人間にしてもらったでしょ。

イカナエちゃんのこと覚えてる?」

海ママ「あぁ、イカ君がデートに誘うんだ!って言って、連れてきた可愛い子ね。

覚えてるも何も、ここに住んでるみんなは私の子供よ。」

イカ「そういえば、そうだった。

でね、付き合ってくれるって!」

僕は、大喜びで舞い踊った。

海ママ「ナッちゃんも、嬉しそうに報告してくれてたわよ。

イカ君に誘ってもらえて、嬉しくて OKを出したって言ってたわね。

そうそう、ナッちゃんはガラの悪いイカ蔵につきまとわれていて、怖い思いをした。

って、言ってたわよ。」

心配そうな表情をしている、海ママ。

イカ「イカ蔵のやつ!僕の大事な、イカナエちゃんに怖い思いをさせるなんて、許せない!!

いくらガラが悪くても、イカナエちゃんを怖がらせるなんて!!海ママ、そいつどこにいる!?」

(次回へ続く)
(前回の続き)

少年「美味ぇ、美味すぎだよ。

父ちゃん、お代わり!」

父ちゃん「そうかそうか、出来たばかりのあんこ入りのまんじゅうは、温かいから体が温まるだろう?」

嬉しそうに、まんじゅうを頬張る息子。

少年「うん、温かいよ。

もっと、食べたい!」

笑顔の息子に、まんじゅうを渡します。

父ちゃん「たくさん、食べて良いぞ。

深春の分もきちんと用意しているからな。」

深春「だったら、父ちゃんも食べようよ。

まだ、たくさんあるならさ。」

本当に優しい深春。

深春と一緒に食べました。

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あれから、時が経ち僕も高校を卒業と同時に父ちゃんの店を継ぐことになりました。

深春「父ちゃん、もうそろそろ僕にもあんまん作らせてよ。」

父ちゃん「こら、深春!修業中の時は、『師匠』と呼びなさい!」

父ちゃんは、僕の和菓子職人の師匠なんです。

深春「すいませんでした、師匠。

師匠、僕にもあんまん作らせてください。」

父ちゃん「じゃあ、まずはあんこと皮から作ることにするが、どっちから始める?」

父ちゃんは、少し考えて質問してきます。

深春「そりゃやっぱ、両方に決まってますよ。」

父ちゃん「嫌だ、片方を選びなさい。

私も、師匠に片方から教えてもらったんだ。」

別に、両方でも良さそうなのに…と思います。

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この店はもともと、私の父と母が始めたもので、父は和菓子職人・母は売り子をしていました。

父は、息子が学生の頃に病気で亡くなり、母は僕が成人してからあまり店に顔を出さなくなりました。

私は、和菓子職人の2代目で、今は3代目を育てています。

私も、昔にあんまんの作り方を教わりました。

2代目(父ちゃん)「師匠、私にあんまんを作らせてください!」

初代(祖父)『よし、あんこか皮どっちから作りたい?』

(次回へ続く)