ブーケ1
 
EDEN BEBE
Fleischmann & Bloedel
(マダムプッペの人形通信やウィキペディア等を参照しました)
 
1873年、ドイツのフュルトに工場を構え、パリに支店もありました。
1890年にはフランスで "Eden Bebe"を登録、1896年にはドイツで商標登録されました。
1892年頃~1895年頃には様々なエデンベベの動くボディを持った人形に対して、
フランスやドイツ、イギリスで特許を取得しました。
壊れない人形としてフランスの特許、
頭を振って歩く人形の為にイギリスとドイツでの特許を取得しました。
目が動く人形の特許、歩く人形、ボタンを押したときにキスをして話す(声を出す)人形。
これらはすべてフランスの特許であり、
投げキッスをして話す人形のためにドイツで特許を取得しました。

1899年にFleisehmann&BloedelはSociete Frencaise de Fabrication de Bebe et Jouets(S.F.B.J)を立ち上げました。
 
 
何年もあたためていた思い・・
違っていたらハズカシイのですが^_^;

さわこちゃんタイプのヘッドのこと

イメージ 12
 
アンティークビスクドールのビスクヘッドは
「リムにフチのない型押しのヘッド(プレス方式で制作したヘッド)」と
「リムにフチのあるヘッド(流し込み方式で制作したヘッド)」があります。
rim - 英語で「(円形のものの)ふち」を表す単語

EDEN BEBEは後期のお人形なので主に流し込み方式で制作されているのですが、
さわこちゃん達はプレス方式なのではないかなぁ?と思ったので、
観察してみることにしました目
ブーケ1 
 プレスドビスクとは
フチ(リム)がなく、ビスクの厚みのままクラウンを形成しています。
イメージ 1
<フランスのブリュのヘッド>

 ブーケ1
ポワードビスクとは
フチ(リム)がヘッドの上部が折れ曲がったようになって、
クラウン部分のフチを形成しています。
イメージ 2
<ドイツのローレライのヘッド>
 
 
ビスクドールが制作された初期の頃(1870年代)は、
ローラーで平らにした陶土を型に押し付ける方法で制作され、
プレス方式と呼ばれます。
 
中期になって開発された技法が流し込みです。
これ(流し込み)は今、アンティークのレプリカ(リプロ)を作る方や
創作人形を作る方も行っている技法です。
液状にした陶土を型に流し込み制作する方法です。

ジュモーは赤スタンプのtete jumeau(1885年以降)から流し込み技法に移行したと記されています。
 

エデンベベは後期のお人形と聞きますので、制作方法は流し込みだと思いますが、
我が家のさわこちゃんとありすちゃんと白雪ちゃんの3体はどうやらプレス方式で作られたように見えました。
(専門家ではないので、違うカモしれないのですが、、)

ショップをなさっていて過去に何体かサワコタイプを扱ったという方も
「プレス方式のヘッドのようでした」とおっしゃっておられました。

ポートレイトのジゼルちゃんとブリュちゃんの2体はプレス方式のものなので、
比べてみました。
見比べてみると、この5体はフチの無いヘッドをしています。
 
 
<エデンベベ ありす>
イメージ 4
 
 
 
<エデンベベ 茶目さわこ>
イメージ 5
 
イメージ 6
 
 
ヘッドの内部は全体がツルツルしていなくて、何か布のようなものを押しあてたような跡や
ヘラで伸ばしたような跡もありました。
厚みが均一ではないようにも見えます。
 
<エデンベベ 白雪>
イメージ 7
 
イメージ 8
 
  
<jumeauポートレイト ジゼル>
イメージ 9
 
イメージ 10
 
 
 
<ブリュ>
イメージ 11
 
イメージ 3
(ブリュはさすがにフチの部分まで綺麗に均してあります)
 
流し込みで制作されたヘッドは内部に耳部分の凹みが見られるのですが、
見比べた5体には裏側(内部)の耳部分の凹みはありませんでした。
 

以前我が家に居たエデンベベ8号の2体は、フチ自体はあるかないか分らない程なのですが、
流し込みの滑らかな内部、耳の凹みがありました。

もしかしたら、9号以外でもさわこちゃんの様な絵付けの子はプレス式のビスクヘッドかもしれないなぁと思います。
なぜそう思ったかと言うと、
さわこちゃんと同じ絵付けの7号と8号と13号も
ヘッドを覗くとプレス方式のような内部をしていました。
 
単なる想像ですが、
ドイツの工房であるエデンベベをフランスの市場で売り出すにあたって、
相当良い出来のものを作らなければいけなくて、
一つ一つを丁寧に作るためにプレス方式を採用したのかもしれません。

Fleischmann&Bloedelは1873年にはドイツで製造販売をはじめていたようなので、
もしかしたら、エデンベベが発売開始された時よりずっと前の時期から計画されていて、
ヘッドだけはプレス方式時代に完成していたのかも?

ビスクの質がイイとかワルイとかいうのはよく分からないのですが、
お顔の表面の質感や凹凸・艶・透明感や色などが、滑らかでとても綺麗です

絵付けなどを見ても思うのですが、
時間を掛けて丁寧に作られたことは確かかなぁ思います。

ドイツやフランスで調べることが出来れば何か知ることは出来るかもしれませんが、
今の私には難しいなぁと思います(どなたか調べてくださらないかなぁ~~目
 
ヒヨコ
エデンベベのお顔のモールドや絵付けには何タイプかあり、工房の歴史は謎めいていて、
不思議と惹きつけられる魅力的な工房だなぁと思います。

ゴーティエヘッドの子にはまた何か意図がありそうだし、
絵付けに統一性のあるデヘ子ちゃんにも面白い背景がありそう。
何にもナイかもしれないけど、いろいろ考えるのも面白いにひひ

エデンベベはどのタイプのお顔の子も笑顔で、明るさキラキラがあって可愛いなぁと思います。
  
ヘッドの製造方法に対する私だけの疑問や思いでした・・・<(_ _)>

また、さわこちゃんタイプの絵付けの特徴などについても詳しく書けたらいいなぁと思っていますリボン