テレホン人生相談 2022年5月11日

情熱をそそげるものを持っていると老後や1人暮らしになっても生きがいを失わずに人生を楽しめる。

 

相談者 : 男62歳 リストラ後に10年間自営をしていたが介護を優先して廃業。

今はバイト。

20年前に離婚して独身 別れた妻の間に26歳の息子がいるが妻が引き取った。息子とは時々は会っている。直近では父親の葬儀の時に1年ぶりに会った。電話連絡はしている。

実両親を自宅介護していたが、2年前に介護施設に入所。父が1ヵ月前に他界。母は入所中

 

相談者 :両親をわたし一人で面倒を看ていたが、父が1ヵ月前に亡くなった。コロナ禍で1年くらい直接面接が出来なかったので、寂しさがキツくて、胸が痛くなったりしていたが、父が亡くなって、尚更それが強くなってしまった。

 

仕事を終えて、帰宅して1人になると、苦しい時があるんです。本を読んだりして気を紛らわせているが、今後どうやって自分の人生を生きて行ったらよいのか?と勉強はしているんですけど、みんなイマイチ納得が出来なくて...。

 

コロナ禍の以前は週に2、3回は両親の顔を見に行っていた。

母とも今は基本的に会えない。

再婚は嫌だし。縛られたくない。

母が亡くなったら、頑張るものがないと言う怖さを感じる。

父親とは考え方が違うんで喧嘩が絶えなかったが、母親とは色々深い話が出来ていた。

両親ともに認知症が出て来て、自宅で3年程面倒を看ていたので思い出は作る事が出来ました。2時間ごとに起こされて、「トイレ」、「苦しいからなんとかしてくれ」とかしばしば言われて、わたしも苦しかったんですが...。

 

玉置妙憂 : 2年位は悲しみの落とし穴がいっぱい掘ってあった、ドボンドボンと落ちるんです。でも、段々とその落とし穴が少なくなってきても悲しみが完全に消える事はないんです。以前の生活リズムは戻って来るんですけどね。

 

 

中川潤 : あなたが自宅で認知症のご両親を介護していて、施設に入所できて解放されたでしょう。

 

相談者 :肉体的には楽ですが、精神的に自宅に1人ポッンと居ると寂しいです。離婚後は両親と同居して、仕事がない時は趣味の写真を撮っていました。個展をやったり、写真集を作ったりしていました。

 

12年前にリーマンショックで無差別リストラの標的になって、独立をした。途中からは軌道に乗ったが、5年経った時点で、両親ともに認知症が現れて来た。自営だから調節しながら介護をしていた。

会社は大きくできなかったが、介護は出来たんで自分としては、満足なんです。

 

中川潤 : あなた1人で暮らした時期がないんだよね。

 

相談者 :結婚前に寮生活をしていた時期がありました。1人でアパート暮らしはないです。

 

中川潤 : ね。そうでしょう。好き勝手は出来るけど、ひとり取り残されたお気持ちなんでしょう?でもね、誰しも来る事なんです。先に逝っちゃう人は、.その意味では得をしちゃう。写真に興味はないの?

 

相談者 :撮りに行っていますけど。

 

中川潤 : 情熱をどっかに注ぐ。

 

相談者 :写真集をまた、作りたいですね。元気になりました。目標が出来ました。ありがとうございました。

 

 

パーソナリティー(聞き役・司会者)
加藤諦三(早稲田大学名誉教授・心理学者・作家)1938年1月26日生
今井通子(医学博士(医師・作家・登山家)1942年2月1日生
柴田理恵(女優・タレント)1959年1月14日生
玉置妙憂(看護師・高野山真言宗僧侶)
アドバイザー(回答者)
高橋龍太郎(精神科医)1946年生
マドモアゼル・愛(占星術家・エッセイスト)1950年1月25日生
中川潤(弁護士)1951年生
三石由起子(英才教育学習塾講師・作家・翻訳家)1954年6月5日生
大原敬子(幼児教育研究家・ファッションデザイナー)1955年生
大迫恵美子(弁護士)1956年生
塩谷崇之(弁護士)1965年生
田中ウルヴェ京(メンタルトレーナー)1967年2月20日生
野島梨恵(弁護士)2004年 東京大学法学部卒業

加藤諦三先生の『依存的敵意』

大原敬子先生の『母親の嫉妬』の解説に衝撃を受けました。

テレフォン人生相談ー心のマスクを忘れるなー

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