ヨーロッパ(特にドイツ)では、その作家は「フェラはさせてもクンニはしない」女性軽視的な作家として知られているらしい。うん。たしかに私もそう思っていた。主人公の男は、いつだって自分の快楽にしか注目していない。サーヴィスが悪いのだ。この不潔なアンバランス加減を徹底的に指摘されて、新しく発表した長編(明らかに短編連作だが)には、なんとアリクイが登場するのだ。露骨!
「やれやれ、僕は長い舌で彼女に奉仕した」ですか?
くぅ~、きっしょーい!
いやなら書かなくて良い。作家には「書かない自由」というものがあるんだから。評論家気取りの連中が、他人様の性行為の好き嫌いに口を出すのも悪いが、それに意地悪い方法で反発するのもなんというか幼稚なんだよ。アリクイって……。
その他の内容も、女性がもつ母親に対してのコンプレックス。特に「私をみて」という感情がうまく表現できていなかったように思う。要するに、あまり良い作品ではなかったのだ。無駄に良い紙と製本で世に出したにしては、あまりにお粗末だと思う。ある書評家は「変なのに面白い」と言っていたが、その「変」具合が「HENTAI的」なのがすごく鼻につくんだよ。あの東京ハイソ文系私立大学的ノリというのか、もうきついんだ。