今回は私の中学生時代の体験談です。
私が当時通っていた中学校は家から離れていました。
夏は自転車で通っていましたが、冬はバスを利用していました。
ある冬の日、用事が長引き帰りが遅くなり辺りがすっかり暗くなってしまいました。
バスが来るまで時間がだいぶ空いていたので歩いて帰ることにしました。
バス通りなので電灯のあかりのおかげでそれなりに明るく、夜道の1人歩きですが特に気にならず歩いていました。
歩道は人が1人分通れる道幅でずっと続いていました(雪が除雪されず歩いて出来た道だったので)。
だれかが来たら、横に避けないと相手が通れない状態です。
はじめは私1人がそんな歩道を歩いていました。
気が付いたらいつの間にか男の人が後ろを歩いていました。
たぶん途中にあるバス停でバスから降りてきた人なんでしょう。
その人はそのうち裏道に入るだろうけど、もし同じ道を来るようなら足のコンパス的に相手の方が速いだろうから道を譲るために避けないとなー、と考えていました。
でも後ろの人は急いでいないのか私から一定の距離を保って歩いていました。
そんな時に急に頭の中で声がしたんです。
「後ろの男はチカンだ!」
そう告げる男の人の声が耳からではなく頭の中で聞こえるんです。
頭の中で声が聞こえる、なんて精神疾患を疑われると思います。
でも当時は至って精神的に健康だったので、そんな体験をしたのはそれが初めてでした。
後ろをやや離れた位置で歩いてる男の人は高校~大学生位。
『そんな若い人がチカンなんてするだろうか。』
(当時のチカンのイメージはもっとおじさんだったので)
気のせいだろう・・・夜道だから神経質になっているのかも・・・
でも頭の中の声は同じセリフを繰り返します。
音量もだんだん大きくなってきます。
自分が精神的におかしくなってしまったのかと不安がだんだん高まり頂点に達した所で・・・
後ろの人が急に走ってきて急接近。
追い越すのかと思っていたら・・・
ガバッ!!サッ!!ダダダーッ!!
・・・はい・・・チカンでした
冬、寒いのでスカートの中に厚手のタイツをはき、さらにその上に短パンまではき込んでいたので全く感覚はありませんでしたけど・・・
スカートをまくられ短パンごしに触られました・・・。
触るのはものすごい一瞬でした。
プールのタッチターンのように触って速攻でその男は歩いて来た方向に走り去りました。
その後までは見ていません。
当時の私はチカンに遭遇したのが初めてでしたので、びっくりして声なんてかすれ声しか出ませんでしたし、心臓はバクバク。
ややしばらく呆然と立ち尽くしていました。
キャー!!なんてドラマで聞くような大声はためがないと出来ないなと実感しました・・・。
せっかく頭の中に聞こえてきた声のおかげで事前に分かっていたはずだったのに、声が聞こえること自体が初めてだったので戸惑っているうちにチカンの餌食に合うなんて・・・
当時の私は『また声が聞こえるようなことがあった時はちゃんと落ち着いて身構えよう』と思いました。
もちろん今後夜道はできるだけバスに乗ろう(降りてからチカンに合うパターンはどうしようもなかったけどw)とも。
と言っても、何かを教えてくれる声はその後そんなに聞こえる機会はありませんでした。
私は霊能者ではないし、コンタクトを自分で取ることもできません。
あの時は必要だったから大きな声で教えてくれようとしたのかなと思っています。
もしいつも聞こえていたらそれに頼り切りになってしまい自分の成長にとっても良くないでしょう。
また、もし悪意のあるモノの声だったらそれに振り回されて健全な人生を送れなくなるのではないでしょうか。
助けてくれようとした存在に感謝をしつつ
聞こえないはずの声に頼ったり振り回されたりはしないのがいいのだろうなと思います。
なので今は何か声が聞こえても参考程度にしています