ジャトロファを考える、その可能性と不確実性、その36
日本の農業技術によるジャトロファ栽培の工夫を考える
ジャトロファはナンヨウアブラギリ(南洋油桐、学名:Jatropha curcas)の学名で、トウダイグサ科の中南米原産の落葉低木です。極めて油分に富み、ディーゼル燃料の原料となる成分が多量に抽出できます。古くから灯油などで使われてきました。19世紀、イギリス・リバプールの町で街路灯の燃料としても使われた記録があります。種子は毒性が強いですが、やせた土地でも成長が早く、干ばつや病気に強い植物です。アジア・アフリカ辺境地域での活躍が期待されています。
ジャトロファを扱う農作業人への研修・訓練(26)
「安全対策」「経営指導」「栽培技術」
「経営指導」 事業経費及び利益(7) 事業経費 「加工」
ジャトロファがお金になるのは、収穫した実・種からディーゼル燃料の元となる原料を抽出出来るからです。1本の木から、約0.8リットルの燃料・原料が抽出できる、とされています。
私が実をもぎ取り、中の種を取り出して、覗いたら、確かに油性の成分が見えました。
しかし、ジャトロファだけではなく、様々な植物から、油分は取り出せます。ジャトロファは単に油成分量が多く、栽培する土地を選ばないから注目されています。
日本では、昔、「ハゼの実」や、やはりトウダイグサ科の「アブラギリ」から油を取っていました。
「クジラの肉」からも油を取れます。同じ油です。捕鯨船の当初の目的は、灯油用の油を取ることでした。肉は捨てていた時代もあったとか。
ガソリン車とディーゼル車の構造上の違いは、酸素と圧縮してプラグで火を付け爆発させるか、同じく圧縮と温度で爆発させるかの違いです。ディーゼルエンジンには圧縮と温度そして酸素が必要ですが、燃料としているのが軽油・ディーゼル油と呼ばれるものです。
ディーゼルエンジン自体は、1892年にドイツの技術者ルドルフ・ディーゼルによって発明されたエンジンです。その当時、ディーゼルはピーナッツ油などの植物油を念頭にしてエンジンを作ったとされています。実際に、ピーナッツ油でエンジンを動かしたそうです。
「石油」自体は紀元前に見つかっていましたが、取れる量も少なく、その活用方法もまだ分かっていなかったため、灯の火としたり、昔の戦争で敵を攪乱させるためなどに使われるだけでした。
18世紀の産業革命の始まりとともに、内燃機関の発明などで石油の機能が新たに見出され、またガソリンなどの成分が精製できるようになり、ガソリン車などに使われ始めました。軽油がディーゼル車、戦車、船舶などを動かす燃料とされ、たいへん安かったこともあり、植物油からの燃料作成はなくなりました。
石油は、精製すると、「ガス」、「ガソリン」、「灯油」、「軽油」、「重油」などに別けられます。主に「軽油」や「重油」がディーゼルエンジンを動かす燃料となります。特に「軽油」がディーゼル車を動かすのでディーゼル燃料とされているようです。
石油も植物由来の油も元は同じです。成分は「炭素C」、「水素H」、「酸素O」です。植物が「葉」の光合成によって作り出します。石油も大元は昔の植物などではなかったかとされています。