このカセットデッキとは付き合いが長いです。高校生のときに友人のすすめで中古の出物を購入。その後進学したり就職したり、転居するたび持ち運んだり、別の友人に預けたり。幾多の流浪を重ねて今やっと落ち着いて手元にある感じです。販売年は1979年、当時の価格は138,000円だそうです。半世紀近く前の製品なんですね。

 

 

でもこの雄姿。現在の使用頻度こそ少ないですが、電源を入れるたびに感動します。暖かい灯りがともりキャプスタンが回るかすかな音がする。血が通って蘇ったと強く感じさせるんですね。581は最高機種でこそないですが、現存機は多くないと思うのでどんな特徴があるかご紹介しておきます。

 

カセットホルダーの下方に穴があいてるのが見えますかね。ここからドライバーを挿してアジマス調整ができるんです。

 

 

どうやって調整するかというとTONEというスイッチを回すと400Hzと15KHzの信号が出るんで、それを録再してメーターを見ながらピークを出すようにドライバでぐりぐりします。下の写真だと左から4つ目のツマミかな。

 

 

さらにバイアスとレコーディングレベルの調整穴まであります。

 

 

でまあ、こういうマニアックな仕様に喜んでついついドライバーを挿したくなるのですが、触ってしまうと調整状態に自信が持てなくなり、常に後悔してました。。この機械はスイッチ類の豆球がよく切れることもあり、修理と調整のため何度も入院させています。今でも修理技術を持っている方がいらっしゃるのはありがたい限りです。

 

あと特長としては、全般的に柔らかい動きをすることでしょうか。プレイボタンを押すとヘッドがカチンではなくぐにっと上がってくるし、カセットホルダーもパカッではなくてずるずると開きます。キビキビ感がないなあと思っていたのですが、サイレントメカといって狙って作ってるみたいです。

 

さて音のほうはというと・・自分的には最高ですね。昔買ったテープやエアチェックテープをときどき掛けると、目からうろこのようにいい音が出ます。ほかの機材のランクがアップしているためか、記憶の中にある以上の「おいしい音」がします。ドラゴンや1000ZXLをおいらが所有することはないと思うので終のカセットデッキとなるでしょう。あと20年は使って次の人に回したいね。それまでがんばれ。