「うつ伏せ」は最強の疲れ解消法 | ゆきちゃんのブログ

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今回のテーマは「北口選手に学ぶ、うつ伏せリセット法」です。

熱狂のうちに終わったパリオリンピック。筆者の印象に残ったのは、やり投げの北口榛花選手が競技中に休憩をする姿でした。北口選手が食べていたカステラに話題が集まりましたが、注目すべきは彼女のとっていた「うつ伏せ」体勢です。

 

やり投げでは、選手は一投終わるごとにフィールド内で休憩をとるのですが、ほかの選手は座るか、仰向けで寝るか。うつ伏せの体勢で休んでいたのは、映像を見る限り北口選手だけです。

実は、このうつ伏せという体勢は、アスリートに限らず、一般の方々にもお勧めしたい休憩法です。

なぜうつ伏せがいいのか?

突然ですが、体の前面と後面、凹凸が多いのはどちらでしょうか?

姿見があれば自分の姿を、そうでなければ周囲の人を観察してみてください。明らかに後面のほうがでこぼこしているはずです。

イラストで、疲れが取れる「うつ伏せリカバリー法」と座り仕事の合間にやりたい「姿勢リセット法」などをチェック(イラスト2枚)

これは脊柱(背骨)の持つカーブによるものです。

DNAが近いチンパンジーなどの類人猿は、脊柱全体がうしろに湾曲、つまり後弯していますが、人の場合は「頸椎→前弯、胸椎→後弯、腰椎→前弯」と、S字状にカーブしています。

 

このカーブは人類の進化の過程で獲得した便利な機能で、車でいうダンパー(ショックアブソーバー)の役割をしています。歩行やジャンプなどの着地時に地面から受ける衝撃を和らげて、重要な脳がダメージを受けるのを防いでいるのです。

ただ、この便利な機能も、仰向けに寝る際には少しやっかいになります。

後弯している背中の上部(肩甲骨付近)とお尻が圧迫されるからです。これによりカーブが緩やかになってフラットな状態に近づき、骨盤がうしろに傾いてしまいます。

骨盤の後傾は何が問題か

骨盤が後傾すると、日常生活でもスポーツ競技でも弊害が生じます。背骨が正しいS字カーブであれば骨盤はやや前傾となり、股関節を軸に脚(大腿部)を後方に15~20度程度振ることができます。

脚を後方に振ることは、人が活動をする上で大きなアドバンテージとなります。地面を後方に蹴り、反作用を受けて前方に推進できるからです。

 

この動きは歩行やランニングに限らず、ボールを投げる、パンチを打つなど、さまざまなスポーツでも重要です。

話を北口選手に戻しましょう。

65m80ものビッグスローを可能にしたのは、不断の努力で培ってきた筋力や柔軟性などの体力、技術に加え、美しく正しい姿勢にあったのは間違いありません。各々の競技のベースにあるのが一般的技術、さらにそのベースにあるのが姿勢だからです。

 

疲れたらうつ伏せになってみる

彼女が休憩時間にうつ伏せになっていたのは、正しい姿勢に対してのこだわりの現れだと考えられます。先ほどお話ししたように、体の前面は比較的フラットですから、地面とマッチしやすく、姿勢が崩れにくいのです。

うつ伏せ状態で凸部分になって床と接触し、強い圧を受けるのは、つま先と胸です。足のつま先が床に当たらないようにするためには、足首部分にクッションを置くか、膝を曲げる必要があります。また、胸が圧迫されないよう、肘をついて上体を反らすことも大切です。

実際、北口選手はうつ伏せになりながら肘を立て、膝を曲げて休んでいました。さらに、膝を曲げてパタパタと脚をリズミカルに動かす動作もしていました。この動きはリカバリーにとっても有益です。

ほかにもうつ伏せの良さがあります。

立った状態だと重力の影響で、血管から染み出した細胞間質液が地面に近い下半身、特に膝から下に溜まりがちですが、うつ伏せになって心臓より下腿部を高く上げることで、細胞間質液が溜まるのを防げます。さらに脚をパタパタと動かすことで、筋肉の伸び縮みがポンプの役目をし、筋肉の間を通る血管内の血流を促進します。

仕事や家事で疲れたら、5分でもいいのでうつ伏せになり、肘をついて上体を反らしたら、膝をリズミカルに動かしてみてください。その際、足の下にクッションを置くなどして足を床にぶつけないようにしましょう。

 

最後にエクササイズをご紹介します。

そして、ここでは北口選手も実践している、いすに座った際の姿勢の整え方もご紹介します。

一般的なのは、背もたれと骨盤の隙間がなくなるように深く座り、背もたれに背中全体を預ける方法です。足が床から浮いてしまう場合は、足の下に台を置くといいでしょう。

より積極的に姿勢を整えたい方は、いすの前方に浅く腰掛け、足を腰幅程度に開いて手前に引く座り方をしましょう。こうすると骨盤よりも膝の位置が下がるので立ち姿勢に近づき、骨盤が立ちやすく、背すじも正しいS字カーブを描きやすくなります。

この座り方なら、パソコン作業や書き物をしていても、体にかかる負担はミニマムですみます。北口選手の場合は、座位をさらに立った状態に近づけるため、いすに三角形状のクッションを置いています。

現在もヨーロッパで転戦している北口選手ですが、秋には帰国してさまざまなメディアで姿を見る機会があると思いますので、その際には、ぜひ座り方にも注目してみてください。

エクササイズ&姿勢リセット法

最後に疲れが取れるうつ伏せリカバリー法と、長時間のデスクワークで姿勢が崩れたときにリセットできる座り方をご紹介します。

■うつ伏せリカバリー法

①うつ伏せになって膝下にクッションを置き、体を真っすぐに伸ばす。両肘を肩の下に置いて上体を反らせ、顔を正面に向ける。上体を反らすのがつらいときは、両手を床に置いてあごを乗せる。

②つま先を床にぶつけないように注意しながら、両膝を交互に10回ずつゆっくり曲げ伸ばしする。

30秒インターバルを挟んで3セット行い、そのままリラックスする。

 

■姿勢をリセットする座り方

①安定したいすの座面の前方にお尻を置き、足を軽く開き手前に引き寄せる(かかとは自然に上がる)。いすが低い場合はクッションなどを置く。

②両手で骨盤の上部を挟んで、骨盤がやや前に倒れるようにしたら、胸を高く引き上げて顔を正面に向ける。つま先で体をしっかり支え、楽に呼吸をしながら30秒キープする。

座り作業が1時間続いたらこのポーズで姿勢をリセットする。