花粉症は「いちご」「豆乳」にも注意、目・鼻だけでない意外な症状や薬の飲み方 | ゆきちゃんのブログ

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「花粉症で目のかゆみや鼻水がひどくて…」、そういった会話がよく聞かれる季節が到来。だが、実は「もっと意外な症状が出ることもあるんです」。果たして、花粉症にはどのような意外な症状があるのか。そしてそのメカニズムは?


■花粉症と風邪の見分け方、肌荒れや頭痛、微熱が出る場合も

 一般的に花粉症といえば、「鼻水やくしゃみ」「目のかゆみ」「咳や喉の違和感」「肌荒れ」「頭痛」「微熱」などがある。これはどのようにして引き起こされるのか。

 「花粉症はスギやヒノキなどの花粉(アレルゲン)に対し、体が過剰にアレルギー反応を起こしている状態のことです。花粉が鼻腔内粘膜に付着し、体がこれをアレルゲンとみなすと、まずはこのアレルゲンに対抗するための抗体が体の中で作られ、この抗体が『マスト細胞』という細胞と結合します。その後、再びアレルゲンが体内に侵入すると、この『マスト細胞』からアレルギー誘発物質、ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサン、PAFが放出されることで、症状が出ます」 簡単に言ってしまえば、免疫反応である。

 「そうですね。風邪の時によく見られる黄色の鼻水は、ウイルスと戦うために集まってきた白血球や免疫細胞の死骸になります。一方で同じ免疫反応でも、花粉症は白血球の死骸が発生することは少ないので、透明な鼻水となることが多いです。また、肌あれの免疫反応といえばアトピー性皮膚炎がありますが、花粉症もそれに近いメカニズムで起こります。そして頭痛は、副鼻腔炎で起こる頭痛と少し近いメカニズム。副鼻腔に花粉が暴露した結果、副鼻腔炎に近い症状が起こり、それが頭痛を引き起こしてしまう。微熱も風邪などと同じような免疫反応による症状ですが、花粉症によって微熱が起きる頻度は高くないので、微熱だけであれば花粉症とは別の病気を疑ったほうが良いかもしれません」

 このあたりは一般的によく聞く花粉症の症状だが、ほかにはあるのだろうか。

 「最近よく『花粉症には腸活』という言葉を聞くと思いますが、花粉症はリンパの免疫反応であり、そのリンパの7、8割はお腹にあります。ですから必然的に、腸内での反応が相まって下痢や軟便という症状が出ることもあります」

 ほかにも、「これが花粉症のせい!?」というような、思ってもみない症状もあるという。

 「それは、バラ科の植物、いちごや桃への反応です。また、豆乳やアーモンドにも反応します。これはPR-10というタンパク質に関わるのですが、花粉とバラ科や豆乳などのPR-10の構造が似ていることから、大量に摂取してしまうと交差反応でアレルギー症状が起きてしまうのです。

ゆえに、珍しい症状ですが、花粉症の方がバラ科の果物を食べたり、豆乳やアーモンドを摂取すると口の中がピリピリするような症状が出ることがあります。

これは口腔内アレルギー症候群というアレルギー反応で、花粉症のひどい方はこの時期、いちごや桃、アーモンド、豆乳はちょっと控えていただくほうがいいと言われています」

■本当は花粉症なのに…、風邪薬や肌荒れの薬を飲んでしまったら

 なかには症状が軽く、自分が花粉症だと気づいてない人や、花粉症になったことを認めたくない人もいる。そういった時、咳や喉のかゆみ、鼻水など風邪の症状と似ているため、風邪薬を飲んでしまう人もいるだろうが、これは大丈夫なのだろうか。

 「病院で出されるのは基本的に安全な風邪薬なので、それを飲んだからといって大きな問題になることは滅多にありません。これは花粉症による肌荒れでも同じで、一般的な肌荒れ用の薬を使用しても大きな問題はありません。ただ、やはり必要でない薬は極力使わないほうがいいので、医師に相談するのが安全。もし別の薬を服用しても、表面上、一時的に症状を良くすることはできますが、やはり根本的な治療であるアレルギーの症状を止める薬が適切です」

 まだ自分は花粉症を発症してない…そう思い込んでしまっている人も今一度、振り返ったほうが良さそうだ。

 「例えば火事が起こったとして、症状を和らげる薬は消火器の役割を果たします。花粉自体は、油やガソリンと考えてください。一時的には風邪薬や肌荒れの薬などで火は落ち着くかもしれませんが、花粉に暴露され続ける…つまりガソリンがまかれ続ければ、また火の勢いは増してしまう。火の元を消す花粉症のお薬を飲んでいないからです。つまり、症状が何度もぶり返すようなら、それは花粉症の可能性が高い。薬を飲むのが遅い・早いはないので、心当たりがある方はアレルギー科の診療を受けてみてください」

 早期発見も大事。何事にも「絶対」という言葉はないので、まだ花粉症を発症していないと思っている人も、上記のような疑わしい症状が見られた場合は、医療機関に相談してみるのが良さそうだ。