さて、フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラについて言いたいことを書きます。
「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」のヒットを受けて、次に作られた東宝のフランケンシュタインシリーズ第2作が「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」なんです。
なのに、映画を観ていると「おや?」と思わされます。
まず、フランケンシュタインとサンダ、ガイラの外見が違いすぎるのが気になりました。
と、
この二人。
よく言えば、怪獣としてリファインされているけど。
次に物語が府に落ちませんでした。
序盤のストーリーを書きます。
物語は沖を航行する漁船が突然現れた怪獣に襲われるところから始まります。
この怪獣が1年前に富士山で死んだフランケンシュタインらしいと騒ぎになりますが、以前幼いフランケンを育てていた京都生物学研究所の戸川助手(前作同様水野久美演)がフランケンは大人しい性格だからそれはありえないと否定します。
しかし、フランケンシュタインと思われる怪獣が羽田空港に現れて人を食料として襲い始めます。自衛隊のメーサー殺獣光線車が投入され、その威力でフランケンシュタインの怪物を追い詰めますが、そこへもう一体のフランケンシュタインの怪物が現れます。
あれ?
戸川助手がフランケンを育ててたのって京都じゃなくて広島ではなかったっけ?とか、
幼い頃のフランケンシュタインが全く別人だぞとか、
いろいろ疑問が浮かびます。前の話となんか辻妻が合わない。
そうなんです。この作品、フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴンの続編ではなかったんです。
東宝特撮映画でありがちな
「続いているようで続いていない話」
なんです。
この作品についての理解を深めようとしてフランケンシュタイン対地底怪獣をみるとより困惑してしまうという不思議な罠なんです。
最初のフランケンとサンダ達の外見が違うのもそのせいなんです。
初期のゴジラシリーズのように、一つ一つを独立した話にさせようというこだわりかも知れませんが、この作品はすっきりと続編にした方が良いと思うのです。
前作のフランケンシュタインとの関連性づけて描いていけば、人の都合で作られた人造怪獣の悲哀が鮮明になると思うので残念です。
ガイラが人を食べる所はソフトにえがかれています。
進撃の巨人をみることができれば平気ですよって言うそれだけの話
「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」。人生に1時間32分余裕があったならみて下さい。怪獣の怪獣として生まれた悲哀を感じていただけると思います。
まあ、 メーサー殺獣光線車がかっこいいので、一見の価値ありです。


