銀行に入った頃、「銀行は3時で終わるからいいですね」と言われることがあった。とんどもない、3時にシャッターを下ろしてからが大変なのだ。当日の勘定を合わせなければならなのだ。今でこそ3時に終わると思っている人はないだろうが、当時は1円違っても還れなかった。特にボクの配属された計算係というところは、身に全体の勘定を合わせるか係だったから,勘定が合わずに徹夜したこともあった。朝皆が出勤してくると、まだやっているので、ビックリされたものだ。今でこそ残業減らしが煩いので、1円のために何人も残業することはなくなったが。昔は伝票一枚書くのにもボールペンを使っていた。おまけにカーボン紙を使うのが当たり前だった。そのためワイシャツの袖が真っ黒になってしまった。以前市役所の職員がやっていたように、シャツの袖に黒い腕カバーをつけていたものだ。今から50年ぐらい前の話である。