父は市民病院に紹介され、精密検査を受けた。
結果はやはり舌癌
ステージはⅢからⅣ。
PETではリンパ節への転移で明らかなものはないということだった。

手術は可能ということで父は癌と告げられても落ち込むことなく、今の痛みから解放されることに期待し、また元気になりたいと前向きだった。
こんなにタフな精神だとは思わなかった。もしかすると私だけそう感じていただけなのかもしれない。

舌癌は扁平上皮癌といわれる。
目で見える癌で気付きやすそうに思えるかもしれないのだが、父のように口内炎と思って、診断が遅れステージが進行してしまうことも多いそうだ。
そしてリンパ節への転移もしやすい癌といえる。

舌癌…

術前には全身の検査が待っている。
CT、PET、EKG、DCG、XP、採血検査
どれかで引っ掛かり、手術は無理ですと
言われるんじゃないかと不安ばかり。
検査を終えて手術できるって決まった日、
希望が見えた気がしてすごく嬉しかった。


看護情報しょんぼり
キューブラー・ロス
癌患者の心理の研究で知られる精神科医
死の受容五段階モデルとは❔
ショボーン第一段階  否認
自分は癌になるはずはない=否認

ムキー第二段階  怒り
どうして自分だけが?=怒り

キョロキョロ第三段階  取引
神様、仏様など交換条件のようなものにすがり延命のための取引を始める=取引

ショボーン第四段階  抑うつ
癌の進行、体力の低下などから取引は無駄と考えるようになりうつ状態に陥る
「反応抑鬱」➡あまりの衝撃から落ち込んでしまううつ状態
「準備抑鬱」この世、つまり世界からの決別を覚悟するための抑うつ

患者はこの段階を経ることでその後の死の受容と平和の段階に至ることができると考えられている

ほっこり第五段階  受容
幸福とは言えないが、自分の状況(死をも含めた)を穏やかに受け止め死生観が確立する。怒り、悲しみ、抑うつなどの感情はなくなる

父はどんな思いでいたのだろう
周りに怒りをぶつけるでもなく、受け入れていったように感じさせてくれた父。
私は父の尊厳と強さを今でも感じている

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