世界中どこの国も、中央銀行と政府は政策目標を一致させています。

 政策目標を一致させて、実体経済に働きかけないと意味がない。実体経済とは何か。最も重要なのは雇用です。2%の物価上昇率の目標は、インフレ・ターゲットと呼ばれましたが、最大の目的は雇用の改善です。マクロ経済学にフィリップス曲線というものがあります。英国の経済学者の提唱ですが、物価上昇率が高まると失業率が低下し、失業率が高まると、物価が下がっていく。完全雇用というのは、国によって違いはありますが、大体、完全失業率で2.5%以下です。完全雇用を達成していれば、物価上昇率が1%でも問題はなかったのです。

というのが、安倍さんの考え方だったようです