柔道の試合、審判が終わり帰ると母親が例の従業員のところへ白玉ぜん ざいや最中など甘いものを届けてきなさいと言われてすぐに届けた。
届けると娘が従業員を呼んできてなんとか歩いて玄関まで来てくれた。モルヒネで痛みを和らげ、立ち話はできないので従業員は座って、迷惑をかけてしまってごめんなさいと言った。すぐ目の前にある死の恐怖を感じているはずなのに第一声はそれだった。宙ぶらりんになって迷惑をかけてごめんね。従業員は仕事のことだけしか頭になかった。それだけ私の仕事に貢献してくれていたのだ。私は仕事は良いから自分の体のことだけを考えて欲しいと言った。ふっくらした体は痩せ細り、顔には頬骨が出ていた。私は辛かった。込み上げてくる感情を抑えるので精一杯だった。
無力だ。
何も出来ない。
今日のこの日を忘れてはいけないと思った。
届けると娘が従業員を呼んできてなんとか歩いて玄関まで来てくれた。モルヒネで痛みを和らげ、立ち話はできないので従業員は座って、迷惑をかけてしまってごめんなさいと言った。すぐ目の前にある死の恐怖を感じているはずなのに第一声はそれだった。宙ぶらりんになって迷惑をかけてごめんね。従業員は仕事のことだけしか頭になかった。それだけ私の仕事に貢献してくれていたのだ。私は仕事は良いから自分の体のことだけを考えて欲しいと言った。ふっくらした体は痩せ細り、顔には頬骨が出ていた。私は辛かった。込み上げてくる感情を抑えるので精一杯だった。
無力だ。
何も出来ない。
今日のこの日を忘れてはいけないと思った。