現在、長年一生懸命働いてくれた従業員が膵臓癌で肝臓にも転移し入院しています。私の母親はその従業員には心の底から信頼していたので毎日お見舞いに行っています。以前にも書きましたがその従業員は仕事の覚えは遅く、何度も間違えることがありました。でも嘘はつかないし何よりも私の母親を大事に思ってくれてとても優しい人なので私も毎日お見舞いに行くことに私の仕事がどんなに忙しくても文句は言いません。
上記のように膵臓癌は余命数ヶ月です。肝臓にも転移しているとなると治る見込みは0に限りなく近いです。そういう情報は医者から近親者に伝えますが本人は知りません。読者の皆様はもしこのような状態になったときに告知されたいですか?
約十年前に告知するかしないかを医学生に問う番組がありました。当時はだいたい半々でしたが現在ではほとんど告知するようです。当時告知すると答えていたた理由は訴えられないようにだそうです。
昨日、従業員は膵臓癌だと医者から告知を受けたようです。私の母親は生きる希望を失うから言わない方が良いと従業員の家族に言いましたが家族は受け入れずに告知をしたようです。今日は私の母親はどのような顔をしてお見舞いに行けば良いのか私に相談してきましたが普段通りに接してあげるだけだと答えました。
告知を受ける前の私の母親と従業員のやりとりは退院したら早く仕事に戻りたい、観劇に連れていくなど従業員自身は治ると思って明るく話していたそうです。そして昨日告知を受けてから従業員の家族から従業員は泣いてばかりだと電話で教えてきました。情報が溢れたこの時代になぜ告知をしたのか私には理解しがたいです。そして今日は肝臓に転移していると医者から従業員に伝えられたようです。なぜ?担当医は二十五歳で頭でっかちなだけなのだろうか?連日のショックを与えて死を宣告して楽しんでいるのだろうか?
入院する前には食事をきちんと摂っていても痩せてしまう、食事も細くなったと従業員は言っていました。従業員の後ろ姿は数年前と二周り細くなっていました。私の母親を助けるために遅くまで仕事を手伝ってくれました。私の母親とはプライベートでも毎晩のウォーキングやたまにの食事を楽しんでいました。私の母親には父親を二年前に亡くし次は従業員かと神はいないと泣いていました。

私はもし自分が癌になった時に徐々に進行する症状で自身が理解すれば告知は必要ないのではないかと思います。告知された場合は溢れた情報や同室の患者さんがいずれも同じ病状でどう死んでいくかわかって、それでも正気を失わず生きていこうと思うとは到底思えません。

人間はいつかは必ず死にます。私の仕事では生活の質を考えますが癌の患者さんにも余命の質をあげるためにも何か考えることはできないのかと思いました。


終わり