啦啦啦啦啦啦のブログ

啦啦啦啦啦啦のブログ

ブログの説明を入力します。

Amebaでブログを始めよう!
獣人は、全員に掌でひらひらと撤退を促した。

「死にたくない奴、あまり反応速度に自信がない奴はこの場から離れた方がいいよぉ。ここは荒れるから」
チャンルー 店舗
「なんだと?」
「あ、それからね。万一に備えて変態神父も呼んでおいたよ。この戦場には一応0番隊もほとんどいるからね、最悪離脱だけでもなんとしないと。ゼルドスもゼルヴァーは残りの3番隊に任せてこっちに集中した方がいい。
でもヴァルサスの直感ってやっぱりすごいねぇ。仕留めきれないほどの大物がこんなにいるんだから。戦い甲斐があるよ、本当にさ」

 ミレイユが下がり始めると、素直にゼルドスと4番隊が下がり始めた。その様子を見習って、アルフィリース達も下がり始める。様子がおかしいとわかったらしい。
 ヴァルサスは油断なくリディルの行動を見ていたが、そのリディルの姿が目の前からふっと消えた。宙にはねた土の存在に気が付いた時、同時にヴァルサスはリディルの攻撃を受けていた。ヴァルサスはリディルを押し返そうとするが、その間もないほどリディルの飛びのきは速かった。そして飛びのいたと思った瞬間、次には別の方向から攻撃がとんできていた。攻撃は止まらず、ただひたすらに連続で雨のように襲いかかる。ヴァルサスは足を置き直すこともできず、その場所に釘づけになった。

「なるほど、愚直なまでに直線の動きを速くしたか。こいつらしい」

 その攻撃を顔色一つ受け止め続けるヴァルサス。だが形勢はどうみても不利だった。でたらめに見える攻撃も、一撃一撃が軽くない。それが証拠に、リディルが通過しているであろう場所は木々が次々となぎ倒され、あるいは足場にされて折れていった。

「なんて攻防」
「あれは確かに人間の動きじゃないですね。こんなに人間が動けるはずがないのですよ。あれは人間の形をした別の何かです」
「だが本当に恐ろしいのはヴァルサスだな、さすが大陸に名を馳せた最高の戦士。あの斬撃を捌くとは、異常だぜ」
「本気で言ってるぅ? あんただってその気になればできるでしょう?」

 ミレイユがラインの物言いに口をはさんだ。ラインは思わずミレイユを見たが、ミレイユは視線を外さなかった。ただ二人の会話はヴァルサスとリディルの喧騒にかき消されて、リサ以外の誰かが気に留めることはなかった。

ブレスレット
「大した剣士だね、あんたさ。ブラックホークの団員以外でここまで使えそうな奴に出会うのは久しぶりだよ。どう? うちに入らない? っていうかワタシと戦いなよ」
「やなこった。お前らみたいな連中の中に入ったら、俺の個性ってやつがなくなるね」
「あんたさ、まるで本心から言っちゃいないね。あんたの言葉は嘘だらけだ。使う剣も、まるで本気じゃない。そんな生き方楽しい?」
「それは俺が決めることだ」
「ふぅん、まあいいけど。それよりあんたの団長? の女に言わなくていいの? ここ、もうすぐもっとヤバくなるよ」
「ああん?」

 ラインが聞き返す頃には既にミレイユはラインの元を離れ、ゼルドスに何やら告げていた。そしてゼルドスは即座に4番隊の一部を動かすと、彼らはこの場所から離れて行った。
 ヴァルサスとリディルの攻防は続く。目に見えてヴァルサスには徐々に小さな傷が増えていたが、彼はまるで気にする様子もなく、その防戦を続けていた。
その様子を見て、ヴァルサスの方が有利だということに気が付いた者は果たして何人いただろうか。ヴァルサスは冷静に、冷静にリディルの動きを見ていた。そしてほんの一瞬だけリディルのバランスが崩れたのを見てとると、疾風のような速さでリディルの利き腕を斬り落としたのだった。
 周囲か
http://www.vmi3.com